[シネママニエラ]映画『TOKYO TRIBE』が監督作として初の国内興収2億円を突破した園子温監督が、同作について語った。(全3ページ|前編、後編、予告編)
――井上三太著「TOKYO TRIBE2」を映画化するにあたって、どのようなことを考えたのでしょうか?
「地域ごとのHIPHOPのTRIBE(族)やラッパーに会った時に、彼らをそのまま出してしまえば、面白くなるんじゃないか、というアイデアが浮かんで作品の方向性も決まった。実際の撮影をする前に、試しにセリフをラッパーたちにやってもらったら凄くうまい具合にいって、これはいけると思ったよ。HIP HOPには全く詳しくなかったけど、中途半端になるよりは、プロの彼らがいるわけだし、自分はむしろ勉強しないままのほうがいいと思ったんだよね」。
――プロのラッパーと一緒に俳優にもラップをさせたのには驚かされました。
「(俳優にラップをさせることに対する)不安はなかった。むしろラップというのはある種の演技力が必要なものだと思うから、役者もすぐにできるという確信がありましたね。キャスティングでは、ラップよりもあくまでアクションができる人というのが大事でした。この映画はスタントなしで全編やっているので」
――幅広いジャンルを手掛けられていますが、今も大事にされていることは?
「『愛のむきだし』を観た人が次に『冷たい熱帯魚』を観た時は、裏切られた感じがしたかもしれない。そこから今度はエログロの監督というイメージになっちゃったけど、エログロも今はもうやってない。今後も固定されたイメージで作っていくつもりはないです。一番大事なのはオリジナリティですよ。作風は変わってもオリジナリティは尊重していかないと」
発売元=日活 販売元=ハピネット
©2014 INOUE SANTA / “TOKYO TRIBE”FILM PARTNERS
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