[シネママニエラ]映画『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』のUS記者会見とプレミアが6月2日(現地時間)にビバリーヒルズで行われた。ブライアン・ウィルソン本人をはじめ、ブライアンを演じたジョン・キューザック、ポール・ダノ、彼に再び希望への光をもたらすことになるメリンダを演じたエリザベス・バンクス、監督・製作のビル・ポーラッド、共同脚本のオーレン・ムーヴァーマンといった豪華メンバーが登場した。
この日は14時(現地時間)よりフォーシーズンズ ロサンゼルス アット ビバリー ヒルズで記者会見が。続けて19時半(現地時間) よりAcademy of Motion Picture Arts and Sciences. Samuel Goldwyn Theaterでプレミア上映とレッドカーペットを実施した。各自のコメントは下記のとおり。
本作は、ブライアン・ウィルソンの青年期と壮年期以降を2人1役の手法で描く当人公認の自伝映画。6月5日にアメリカで公開された後、フランス、ドイツ、イギリスなど欧州に続いて、アジア圏では日本が初公開となる。
ブライアン・ウィルソンは、キューザックとダノというアメリカを代表する新旧演技派俳優が自分を演じると最初に聞いた時のことを、「とてもいいアイディアで、僕たちはとてもいい判断をしたと思ったよ。監督のポーラッド、そしてジョンとポールは天才だ」と語った。さらに、「僕自身も天才と呼ばれたことがあるけどね」とジョークを交えながらも、「僕たちはとても楽しんだよ。彼らに会えてとてもうれしかったよ」と振り返った。
「ブライアンの音楽はすごく有名で、伝説的で天才的な側面があったけど、私生活にはミステリーがあった。僕はその両方を表現しようと挑戦したんだ。今回の映画を通じて、ブライアンをより尊敬するようになった。この映画に関わったことは、すごく運命的な感じがした。「スマイル」の制作過程が僕に与えた影響は計り知れない。彼らは時を超えて素晴らしい音楽を発信し続けて、僕はそれを追いかけたんだ。ブライアンは本当に信じられないぐらい天才的なアーティストだよ」
「この役に取り組むことにヤバイぐらいに夢中になって楽しんだ。心を奪われたよ。この映画から得た一番大きなものは、ブライアンのスピリットだよ。多くの苦悩や痛みを経験しながらも、音楽を作ることを求め、人々を微笑ませ、癒す助けになることを欲していた。実際に音楽を演奏できたことはラッキーだった。「ペット・サウンズ」を実際にレコーディングしたスタジオに行くことができ、ブライアンと一緒に演奏したミュージシャンもそこにいて、当時のスピリットを掴もうとした」
「ブライアンはビバリーヒルズで世捨て人だったというのがハリウッドの伝説で、彼に何があったのか知る人などいなかったわ。でも、私たちはこの脚本を手に入れて、彼に何が起きていたのか教えてくれたのよ。この映画が終わる頃には、キャストとクルーの多くは、ブライアンとザ・ビーチ・ボーイズのヒットの裏側について新しい発見をしていたの」
「ザ・ビーチ・ボーイズの熱烈なファンとして育った訳じゃない。でも、大人になってから「ペット・サウンズ」にはまったんだ。この映画で僕たちが伝えている全てのストーリーを知っていた訳じゃなくて、僕にはたくさんの驚きがあった。多分、そのことがこの映画を作る上で大いに役に立ったんだ。世間には知られていないストーリーの背後にある、ブライアンの人生に触れられたことにすごく興奮を覚えたよ」
「ブライアンは過去に生きている訳じゃない。いつも今を生きていて、前を向いている。この映画はまさに芸術が生まれる過程を描いた作品なんだ。ここでの芸術とは音楽のことで、音楽は永遠に残るものだよね。この映画が永遠だろうが永遠じゃなかろうが、皆がこれを観ようが観なかろうが「ペット・サウンズ」や「スマイル」の音楽だけは永遠に生き続ける。誰もが深いところで彼の音楽とつながっているから、彼についての物語を作るということは、とても価値のあることさ」
映画『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』は、2015年8月1日[土]より角川シネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー
アメリカ/122分
原題=LOVE & MERCY(2015)IMDb
全米公開=2015年6月5日
日本公開=2015年8月1日
字幕監修=萩原健太
字幕翻訳=栗原とみ子
配給=KADOKAWA
公式サイト http://loveandmercy-movie.jp/
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