『一献の系譜』日本酒造りの職人「杜氏」たちの技と生き様を捉えた実録映画
©2015 映画 一献の系譜 製作上映委員会
日本酒造りの職人「杜氏」たちの技と生き様を、日本の遺すべき宝として、世界農業遺産にも認定された地である能登半島の風土を舞台に描き出したドキュメンタリー映画(監督:石井かほり) 現代を生き抜く能登杜氏たちの、酒造りへのこだわりと、挑み続ける理由とは? 石川県能登半島を出身とする酒造りの技能集団「能登杜氏」。そんな彼らの夏はというと……漁業や農業に勤しみ、自然と共に暮らす姿が。酒造りとは、農閑期となる冬、現金稼ぎのため仕事を求め働きに出たことが始まり。家族と離れ、辛く厳しい現場で、蔵全体の行く末を左右するほどの責任が課せられるたった一人の選ばれし「杜氏」というポジション。その昔、酒を腐らせ自殺する者もいたという。 日本人の主食「米」と向き合い、目に見えない菌と闘い、理想の一献を目指す。全国の杜氏集団の中でも、現在の吟醸酒の礎を築いた有名杜氏たち四人衆。「能登杜氏四天王」。彼らが築き遺したもの、それは後輩杜氏の中に息づいていました。 四人全員を師とする現役トップの杜氏、坂口幸夫杜氏と家修杜氏。そして、その下に続く、若手杜氏たち。その中には、能登杜氏始まって以来の初の女性杜氏のデビュー姿や、大きすぎる先輩の背中に追いつけないジレンマの中にある者も。