映画『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』(原題 5 Flights Up )監督インタビュー

<リチャード・ロンクレイン監督>「モーガン・フリーマンは世界一セクシーな声の持ち主」

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少女との何気ないやりとりにキュン♪、映画『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』より
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[シネママニエラ]映画『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』(原題 5 Flights Up )のリチャード・ロンクレイン監督がインタビューに応じた。以下、全文がロンクレイン監督のコメント。

「原作はロングセラー小説ですが、とても素敵な話だったので気に入りました。これは絶対映画化しないといけないとすぐに思いました。原作ではユダヤ人夫婦の設定ですが、白人と黒人に変更しましたが、映画としては別に異人種カップルであるということが焦点ではないのです。

意外にもモーガンとダイアンは今作が初共演でしたが、主演がモーガンに決まった時に僕はとても舞い上がりました。モーガンとダイアンも共演したことがなかったので、盛り上がっていました。彼らはお互いにファンだったので、本当に二人とできるということでエキサイティングな気持ちでしたし、私の夢もかないましたので申し分ないです。

演出に関しては、どの俳優であっても監督がどう扱うかと言えば、まずは正直さかと思います。誰に対してであっても。でも自分の確固たる意思は崩しません。結局演出は人とのつきあいですね。なんだかんだと言っても人とのつきあいになるので、人間が好きであることが大切です。私はモーガンもダイアンも好きだったので、難題があったとかこの二人だから難しいということも全くありませんでした。

映画『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』(原題 5 Flights Up )のアレックスとルース
アレックスとルース
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二人ともお互いに気付いていたのが、ブロードウェイが大好きだということ。だから現場では椅子に座ってよくデュエットで歌ってハモっていました。二人とも歌うのがすごく好きらしくてテイクの途中でも二人で歌っていました。

モーガンは世界で一番セクシーな声の持ち主です、男性女性問わずに。彼の声は本当に素晴らしいですね。また、彼の在り様をそのままスクリーンが伝えています。誰もモーガンのことを嫌いになれない。実際に会っても誰もが好きになるんです。俳優というのは現実に会うとスクリーンとは違う人がいますよね。モーガンに関して言うと、そういうことは無くて、まさに見た通りの人です。

ダイアン・キートンは実のところ意外にもシャイだけどおしゃべりなんです。一対一だと本当に楽しめる素敵な人です。彼女と一緒にいることを楽しめる知的な人です。若い時の彼女はとても快活な人でしたね。今までの彼女の恋愛関係では、きっと強い男性でなければ無理だと思いますね。彼女はタフな人だから。その強さも彼女の魅力だと思います。そこに男性は惹かれるのではないでしょうか。

メス犬のドロシーを演じた犬は実はオスなんです。犬の演出は悪夢でした(笑)。言ったことをやってくれませんからね。怖がるシーンの撮影とか寒がる撮影があったりして、おなかを出すシーンでは震えていたので、皆同情していました。彼女(彼)の演技は効果的だったと思います。モーガンもダイアンも動物が好きなので撮影はうまくいきました。とてもかわいくて忍耐強い犬でしたよ。

ブルックリンからの景観、映画『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』より
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今回の撮影で大変だと思うことはありませんでした。できるものを臨機応変にその場でやったという感じでした。ニューヨーカーは撮影に慣れていますので気にしないんです。原作では主人公の二人はマンハッタンに住んでいて、ブルックリンを見ている感じの設定でしたが、映画では逆にブルックリンの窓からマンハッタンが見えるようにしたかったんです。また、原作ではトンネルが出てきますが、それも橋の方が景色として良いので、橋に変えました。ブルックリンは今マンハッタンと同じくらい物価も物件価値も上がってきていますので、住む所としてもとても流行っています。

自分になりに理想の家を考えてみました。いま私はロンドンの新しいに住んでいます。それまではヴィクトリア調のテラスハウスに住んでいたのですが、引っ越そうということになって、いまはオフィスビルのような建物です。ニューヨークなんかによくある天井がむき出しになったような雰囲気の物件で、マンションですが、1フロアが300平方くらいあるので、広くて一軒の家のような感じです。自分で作ったので理想の家に近いですね。夢に見る理想の家としては、フランスの16世紀風の田舎家なんて良いなぁと思いますね。

年をとることは楽しいことでもあります。この映画は年を取ったら人生は終わるのみという気持ちには全然ならない、楽天的になれる映画です。結婚して良かった、これからの人生まだまだワクワクさせてくれることがあると思える映画です。若い人にとっては自分の親がどのように思っているかとか想像しながら観てもらえるのではないでしょうか。私としても文化の違ういろいろな国の方に映画を観ていただけるなんて、監督として素晴らしい経験です。日本の皆さんがどう観てくれるかとても楽しみにしています」

モーガン・フリーマン『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』インタビュー
ダイアン・キートン 映画『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』インタビュー

映画『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』(スターサンズ 配給)は2016年1月30日[土]よりシネスイッチ銀座ほかにて全国公開
公式サイト http://www.nagamenoiiheya.net/

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