女優のスカーレット・ヨハンソンが映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』のプロモーションのために再来日し、ビートたけしらとの記者会見に来場し、原案の草薙素子に当る「少佐役は精神的にも肉体的にも大変だった。キャラクターの成長とともに自身も成長できた」等と振り返った。
士郎正宗著の漫画「攻殻機動隊」× 押井守監督のアニメーション映画「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」をベースとするハリウッド実写版。脳以外が全身義体の最強捜査官・少佐が、上司の荒巻(ビートたけし)やバトー(ピルー・アスベック)らエリート捜査組織・公安9課の面々とともに、脳をハックする脅威のサイバーテロリストと対峙する。
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この会見は、スタジオの意向により原作誕生の国・日本で世界最速の実施とあって初来日のピルー・アスベック、来日は8年ぶりのジュリエット・ビノッシュ(オウレイ博士役)、ルパート・サンダース監督も出席した。スカーレットは「日本は最初に観ていただくのに最も相応しい場所」だと話す。
監督は「アニメを実写化するというのは難しいですし、今回は様々な面においてチャレンジがありました。例えば、バトーの義眼だったり、荒巻の髪型だったり、少佐のボディスーツなどは一歩間違えれば滑稽になってしまいます。また、日本映画を意識したカットを取り入れてみたり、黒澤明監督の『酔いどれ天使』とリドリー・スコットの『ブレードランナー』を合わせたような世界観をつくりあげるというチャレンジもしました。ポップコーン映画ではなく、観た後にディスカッションできるような映画にしたかったんです」と話す。
たけしは「役者としてどう振る舞えばよいのかということをスカーレット・ヨハンソンさんに教えてもらいました。ハリウッドは1シーンにカメラ6台とか」と予算が潤沢である例として「自分が監督するときは1テイクが多い。でも(サンダース監督は)歩くだけのシーンで、監督がOK!ワンモア(=もう一回)! →グッド!ワンモア! →ワンダフル!ワンモア! →エクセレント!ワンモア!」と撮るのだと振り返った。
とにかく作品への思い入れが強いためか、1つの質問「日本発のコンテンツの実写化に参加しての感想」に対して、全員が語り終わるのに25分強。スカーレットも長く話し過ぎて、担当通訳に「グッドラック!」「グッドジョブ!」と労う場面があるほど。ビートたけしは「漫画の実写化のなかでも原作にとても忠実で、これまで実写化されてきた作品の中で初めての成功例じゃないか」と明かす。
そしてバトー役のアスベックはデンマーク出身。「14歳でアニメ版攻殻機動隊に夢中になった。人気あるキャラクターのバトーを演じるのはプレッシャーだったけど、彼がビールとピザが好き!なのであれば、それが自身との共通点だと捉え臨んだ」という。実は今回が初来日で「昨晩、日本に着いて、夕食に神戸牛を食べたんだけど人生一番の最高の肉だった!」とご満悦だった。
フォトセッションでは、テレビカメラに向けて手を振るという日本式に戸惑う風なスカーレットの姿も。横のたけしを観察するも、恥じらいながら小さく手のひらを揺らした。それを見たジュリエットは、思い切ってこうやって振るのよーとお手本を示し、スカーレットを大笑いさせていたのも印象的だ。なお、降壇時になって「本日は監督のお誕生日なの」と、ジュリエットが明かし、記者たちが拍手で祝う一幕もあった。
この後は、新宿にて特別演出のレッドカーペットイベントとプレミア上映が予定されている。
映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』日本オリジナル予告編
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映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』(東和ピクチャーズ配給)は2017年4月7日[金]より全国公開
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