俳優のブラッド・ピットが来日し、Netflixオリジナル映画『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』(原題 War Machine )の記者会見に登壇。この会見には制作会社プラン Bのデデ・ガードナー(プロデューサー)とジェレミー・クライナー(プロデューサー)、デヴィッド・ミショッド監督も出席した。
実在の人物スタンリー・アレン・マクリスタル [ Stanley Allen McChrystal ]陸軍将軍への密着ルポ「The Operators: The Wild and Terrifying Inside Story of America’s War in Afghanistan(原題)」を原作とした本作は、オンラインストリーミングNetflixにて世界190か国で配信される。ブラッドは原作の映画化権を得たものの、いかに映画化するか思案し、ミショッド監督に相談すると明確なビジョンが脚本で提示されたという。
ブラッド・ピットは、これまでに映画『イングロリアス・バスターズ』『フューリー』で軍人を演じてきたが、本作で演じるグレン・マクマーン将軍は職業軍人という設定だ。ブラッドは「偉大な存在だと思い込んでいるキャラクターを演じた。はたから見たら彼は滑稽なんだけど、当人はそれに気がついていないんだ」と解説。
演じるにあたり、ショートパンツをはくことを自ら提案したという。ミショッド監督は「ゆとりのある短パンを用意して、ウエストを深くすればいいんですよ」とコツを明かし、ブラッドも「男性諸君、一致団結して流行らせましょう!」と男性記者を誘い、笑いをもたらした。
オーストラリア出身の監督は「(原作を読むと)戦争の愚行が読み取れた。大将のキャラクターは、野心があり、頂点に上り詰めるために、現実と乖離し戦場の現状とも乖離している。その根底は人間の幻想でしかない」と力説。
「我々――これは米国とオーストラリアを示すんですけども――その両国はアフガニスタンの戦争に16年間関わっている。これは恐ろしいこと。賢明で能力のある方々が携わっているのに、なぜそのような長期的になったのか。勝ちが待ち受けるかのようなふりをするのか。不思議でしょうがない」と本音を漏らす。
実際の製作にあたり、ブラッドも監督も「著者のマイケル・ヘイスティング氏の視点を交えて、土台(=脚本)をつくることが大切だった」と強調する。そしてブラッドが「映画は将軍個人の世界から描き、国防総省、ホワイトハウス、そして報道について描くんだ。その戦略は正しいのか、とね」。
そして監督は「(監督作は)3本目だけど、本作が最も大規模な企画。原作者のマイケル・ヘイスティング氏は2013年にチェコで亡くなったんだけれども、ブラッドが話したように、彼の言葉『戦争を美化してはいけない』をメッセージとして伝えられたと思う」と胸を張る。ブラッドも「リスクを負って、素晴らしい内容を世に出すことができた」と充実の表情で語る。
ブラッド・ピット来日!「東京のナイトライフを想像して」はにかみ笑顔
そんなブラッドだが、会見の間にチャーミングな魅力を振りまいた。記者の質問を忘れたと明かし「東京のナイトライフを想像していたんだ」とはにかみ笑顔で語ったり、締めの挨拶ではステージ前方に歩み出て「ここで歌おうか? 誰かリクエストある?」と呼びかけた。あわよくばブラピの生歌声が聞けるとあって、曲名を叫んだ女性記者がいたものの、ブラピは「冗談だよ。もしも歌えるのであれば、役者はやってないと思うよ」とリクエストをお茶目にかわしていた。
Netflixオリジナル映画『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』2017年5月26日[金]より全世界同時配信
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