[シネママニエラ]6月22日、現役ネイビーシールズが主要人物を演じたことで話題の映画『ネイビーシールズ』の日本公開に合わせ、出演者のローク・デンバー少佐が来日し、オフ会&ティーチインで日本のファンとの交流を果たした。米海軍の中でもエリート中のエリートのみで構成される特殊部隊Navy SEALsの姿を描く本作。この日、本物のネイビーシールズ隊員に接することができる貴重な機会とあって、ミリタリーマニアたちの熱狂は凄まじいものだった。
世界最強の精鋭部隊が語る、映画『ネイビーシールズ』の魅力!
劇中で主演を務めたローク少佐は本作出演の経緯を「海軍のWEBサイト用の短編映画を撮っていた制作会社が長編映画を撮るということで取材として約20人にインタビューをしました。シールズ隊員の人となりを聞かれました。当初、ハリウッドの俳優さんを起用する予定だったんです。取材後に本物のシールズ隊員を起用したいという意向で依頼がきました。初めは全員出演を断ったんです。ですが、6か月ほどかけて、監督の人となり、任務、仕事、家族、国への思いを描こうとしていることを知り、出演を承諾しました」と語った。
監督の要望は演技のレッスンはせず、普段のままでというもの。そのため「セリフも普段の自分たちが使う言葉で話すので苦労はしなかったですね。でも撮影中はまるでトレーニングをしているみたいでした。同じターゲットにむかって何十回も打つので。普段はボロボロの船がターゲットなんですが、今回は映画で新品の船に向かって撃てたため楽しかったです」と出演を振り返る。
本物にしか出せないリアルさを捉えた本作だけに、政治家から「国家機密をバラしすぎだ」とアメリカ国防総省への抗議が殺到したという同作。それゆえローク少佐は、「『ネイビーシールズ』は二度と作られないかもしれない、本当にリアルさを追求したアクション映画で、実際に過去にあった事例を基にしています。ネイビーシールズは仕事は違えど普通の人間ですし、家族や日常をとても大切に思っているので、その辺りも感じていただけると嬉しいです」とコメント。
ちなみに、普段の少佐は「コメディなどリラックスできる映画を観ることが多い」そうだが、「個人的に『プライベート・ライアン』『ブラック・ホーク・ダウン』は好き。でも、重箱の隅をつつくようなことはせず、単純に楽しみますよ」とのこと。
ともすると、プロパガンダとして捉えられなくもない題材。けれども現役隊員だからこそ、観客の体感度数はハンパない。その意味では筆者の溺愛作品だと言える。思えば、賛否両論となった映画『グリーン・ゾーン』(ジャーナリストであるラジャフ・チャンドラセカランの著書「インペリアル・ライフ・イン・ザ・エメラルド・シティ」を基に、『ボーン・スプレマシー』と『ボーン・アルティメイタム』でタッグを組んだ主演のマット・デイモンと、ポール・グリーングラス監督によるアクション映画)も溺愛作でした。同作も任務遂行シーンではマット以外の隊員役は退役を含むホンモノを配置してましたよね。というわけで、映画『グリーン・ゾーン』や『ハート・ロッカー』が、ツボにはまった人は、お見逃しなきよう!
原題=Act Of Valor
日本公開=2012年6月22日
配給=ギャガ
公式サイト
©2012 IATM, LLC
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