[シネママニエラ]周防正行監督の最新作『舞妓はレディ』完成披露試写会が8月21日に東京のよみうり大手町ホールにて行われ、主演の上白石萌音、長谷川博己、富司純子、田畑智子、草刈民代、周防監督が着物姿で上映前の舞台あいさつに登壇。撮影現場では上白石の可愛さに監督をはじめスタッフがメロメロ。みなが「可愛い」を連呼しすぎて罰金令が発動されたという逸話が明かされた。
この日は女優陣が観客をお出迎えし、箱根の芸妓さんが檀上で生唄・生演奏を披露するなど、おもてなし感がたっぷり。それもこれも本作が、映画で知るお茶屋さんの世界!だからこそ。
上白石扮する舞妓志願の少女・春子の成長を軸に描く本作。監督の口からは映画化の着想を絡めた舞妓、お茶屋遊びの魅力が語られた。「22年前に始めた企画だったので、その頃はわたしは(お茶屋さんからみて一見の客)一見さんでした。まったくお酒が飲めないですが、とにかく話術、京都的批評精神が楽しいです。花街に知り合いができてからはがぜん楽しくなりました。不思議な世界ですね」
京都の出身で、ご実家が祇園の料亭だという田畑は「(自身が演じた)30歳ぐらいの舞妓さんは実在していないはず(笑)。小学生の卒業文集で将来の夢は舞妓さんと書いたのでこういう形で実現し財産になる作品」と語るも、「京都や祇園の人たちに笑われないかな?という複雑な気持ち」を抱えていたことも吐露。
「一度はお茶屋を体験してみほしい」と呼びかける富司は、長谷川が唄、踊りに初めてチャレンジしたことにふれて、「とても頑張られていました。うまくいくとみなが拍手したんですよ」と褒め称えた。長谷川は、監督のススメで役作りのためにお茶屋デビューを体験。「緊張して拍手するタイミングも分からなくなるほど。2軒目では超高級シャンパンに反応したところ、「そうどす」とフタがポッと開いてて(笑)」と振り返った。
他方の草刈は「(周防監督と)結婚して初めてのお誕生会を祇園で過ごさせてもらって飲みすぎて痛い目にあいました(笑)」と明かせば、周防監督は「その時の芸妓さんとの盛り上がりを見て、キャスティングは決まったと思いました」と配役について、敬語交じりで「芸妓さんと飲み比べをなさっていたので、その後が大変でした(笑)」と、つい夫婦の秘密を語ってしまい、奥様の表情を伺う場面もあった。草刈は「その方のことを師匠と呼んでます!」と呼応し、夫妻の阿吽の呼吸を見せつけた。
2014年 日本映画/135分
日本公開=2014年9月13日
配給=東宝
©014 フジテレビジョン 東宝 関西テレビ放送 電通 京都新聞 KBS京都 アルタミラピクチャーズ
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