中谷は「私自身は一人の映画人である前に一人の映画ファンです。映画は忙しい人の日常を豊かにするような、夢を見られるようなツールであってほしいと思っております」。これまでの映画祭の思い出として19歳のときの初主演作で「利重剛監督の『BeRLiN』を上映していただいたことが本当に嬉しかったですね」と振り返り、今後は「実は未だにコンペ作品には出演していないんです。コンペ作品に出てレッドカーペットを歩くのが夢」との抱負も述べた。
映画祭の中核となるコンペティション部門審査員は、映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン審査員長(監督/アメリカ)を筆頭に、イ・ジェハン(監督/韓国)、デビー・マクウィリアムズ(キャスティングディレクター/アメリカ)、ロバート・ルケティック(監督/オーストラリア)、エリック・クー(監督/シンガポール)、品川ヒロシ(芸人、監督/日本)という布陣で臨む。グランプリ対象となる15作品の選考は「世界のさまざまな国と地域から多様なジャンルを」ということで、本年はアゼルバイジャン作品『ナバット』が含まれた。今年のテーマは「変わりゆく環境の中、いかに生き、明日をどう生きるか」になっているという。
庵野秀明の世界では、上映作品がさらに9作品増え、また庵野監督が参加するイベントが5日間も行われることに。それにジョン・ラセターが(オープニング作品『ベイマックス』プロデューサーとして)来日するためスペシャルイベント「ジョン・ラセターが語るクール・ジャパン」(仮題)を実施する。
比類なき感性でサムライのごとく、常に時代を切り開く革新的な映画を世界へ発信し続けてきた映画人の功績を称えるSAMURAI(サムライ)賞を新設。栄えある第1回の受賞者は、北野武監督とティム・バートン監督。10月31日のクロージングセレモニーで授賞式を予定。なお、北野監督はSAMURAI(サムライ)賞受賞者として若手クリエイターと対談式のトークイベントにも登場することが決定している。
2020年開催の東京オリンピックを視野に入れて、おもてなしの精神を強調し、映画を観ることだけではなく、間口を広げたイベントも実施。まずはアイアンシェフ5名がレシピ、メニューを提供する「東京映画食堂」、連日17時よりアリーナステージでは無料のライヴイベントを行うなど、映画を観る時間はないけれども、映画祭の雰囲気に触れる機会と場を提供していく。
第27回東京国際映画祭 – web予告編
庵野秀明の世界 – 第27回東京国際映画祭 特集上映
開催期間=2014年10月23日[木]~10月31日[金]
会場=六本木ヒルズ(港区)、TOHOシネマズ日本橋(中央区)ほか都内の各劇場及び施設・ホールを使用
公式サイト http://www.tiff-jp.net/
チケット発売=10月11[土]よりticket boardにて発売