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吉田大八監督「女優・宮沢りえは一言で言い表せない」

吉田大八監督[シネママニエラ]映画『紙の月』の吉田大八監督が10月15日、アップルストア銀座において「Meet The Filmmaker」を実施した。

CMディレクターとして映像の世界でキャリアをスタートさせた吉田大八監督。佐藤江梨子を主演に初監督作品『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で長編映画監督デビューしたのは、映像制作に携わって20年が経過してからだった。「映画作りをどうやっていいか最初わからなかったけれど、撮影が終わって編集をしてみて、ある程度の手応えは感じた」との言葉に客席も納得の表情。吉田監督の過去作として、ほかには『クヒオ大佐』『パーマネント野ばら』『桐島、部活やめるってよ』がある。

宮沢りえ『紙の月』で山路ふみ子女優賞受賞

どの作品にもどこかで自覚しながらも勘違いをしている女性像という共通性があるのでは?という指摘に、吉田監督は「意図しているわけではないんです。現実とギャップがあるキャラクターというのは考えています。それに自分が男性だからかもしれませんが、男性より女性を描くほうが面白い。なんでもわかっている女性に対して怖れがあるのかも(笑)」と率直に語った。

そして『紙の月』の話になると吉田監督は雄弁に。同作は直木賞作家・角田光代のベストセラー小説を吉田大八監督が映画化した作品。平凡な主婦が起こした巨額横領事件、そこから彼女が何を手に入れ、何を手放したのかを描いていく。

「宮沢りえさんという女優については一言で言い表せない。女優オーラがすごい」と言いつつも、「プロフェッショナルで、監督として信用してくれて、自分がどう映るかよりも映画として必要なことを完璧にこなしてくださった」と感慨深くうなづいた。そして宮沢さんの凄さが如実に表れたエピソードとして「梨花が普通の主婦から、銀行員としてパートから契約社員になって、横領に手を染めて、それがどんどんエスカレートしてと、彼女の表情の変遷が見て取れるんですが、順撮りできなくて撮影しているときもなんとなくうまくいってる気がしたんですけど(笑)、編集でつないでみてビックリ! 表情がちゃんとつながったいるんです」と語り、期待感をあおった。

映画『紙の月』予告編


©「紙の月」製作委員会

映画『紙の月』は2014年11月15日より全国ロードショー!

2014年 日本映画/126分
配給=松竹
公式サイト http://kaminotsuki.jp
©「紙の月」製作委員会

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