[シネママニエラ]俳優ブラッド・ピットと共演の若手俳優ローガン・ラーマンが来日し11月15日、都内のホールで映画『フューリー』の記者会見に出席した。軍人を演じるために撮影前に行ったブートキャンプについてブラッドは、「はっきり言って最悪! でも、年に一度ためしてみると、日常の生活に対するありがたみがわかるのでオススメしたい」とユーモアたっぷりにコメントした。
本作は第二次世界大戦を舞台に、たった一台の戦車でドイツ大軍を相手に戦い抜いた、5人の兵士たちの絆を描く戦争アクション超大作。少年の成長と、戦争の残酷さを極限状態の男たちに着目して描いていく。1945年4月、戦車フューリーを駆るウォーダディー(ブラッド・ピット)のチームに新兵ノーマン(ローガン・ラーマン)が配置された。監督はデヴィッド・エアー。
監督の才能を見込んだブラッド・ピットは本作で製作総指揮も兼ねており、「編集段階から見続けて完成にこぎつけた。生々しさが映し出せていたし、精神的、肉体的にも過酷でユニバーサルなものに仕上がった」と自信を見せる。そんな本作の魅力は「ブラザーフッドを結べたこと」だと言い、自身の役柄は「士気を高めていくリーダーシップを発揮する彼が、迷いや不安をどこで発散するのか、精神面の研究が興味深いものだった。それに軍人としての決断と愛情を持った両面を見せていくんだ」と分析。
3度目の来日となるローガン・ラーマンは、「(作中の)自分の姿を見るのははずかしいけれど、これほど積極的に取り組んだプロジェクトは初めて。撮影開始の4か月前から準備して100%の力を投入した。誠実でリアルな物語になったと思うし窮地に陥った姿を含めて、誇りに思える作品になった」という口調に迷いはない。
そんなふたりも撮影エピソードは一転してボヤキ全開に。ブラッド・ピットが「戦車の中は居心地のいいものではない。それでも時間が経てば限定空間で体を伸ばせる場所や、コーヒーを起きやすい場所などがわかるようになってくる。砲台の回転軸に巻き揉まれて指を失う恐れや、ハッチに挟まれる恐れもある。それに空気も……」と遠まわしに語るや、ローガン・ラーマンが「においます!」と発し会場は笑いに。
ローガンは続けて「極限状態を再現するために睡眠時間を削ったりして負荷をかけることで皆の団結力が高まった。(自身が演じた)ノーマンという役は一定の変化を表現しなければならない役どころ。新米役を演じることは、現場でも新米扱いで大変でした」と撮影の日々を振り返った。
最後にブラッド・ピットが総括して「ブートキャンプははっきり言って最悪! 年に一度、ためしてみると日常の生活に対するありがたみがわかるので皆さんにもオススメしたい」というユーモアたっぷりなコメントと、「理不尽なことや矛盾を描き、平和な日常のルールは戦場で通用しないということを主張した作品。(アドリブで)『理想は平和だが、戦争は残酷』という台詞を入れたが、それこそが退役軍人の方々にリサーチした結果を基に端的に言い表した言葉なのです」と真摯に話した。
映画『フューリー』は、2014年11月28日[金]よりTOHOシネマズ日劇ほか全国超拡大ロードショー
2014年イギリス映画
原題=FURY
日本公開=2014年11月28日
配給=KADOKAWA
公式サイト fury-movie.jp
©Norman Licensing, LLC 2014
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