[シネママニエラ]芥川賞作家・綿矢りさ著「夢を与える」が、女優の小松菜奈と女優の菊地凛子のダブル主演により連続ドラマされることが発表された。美しすぎる母娘役を演じる小松と菊地が意気込みを語った。
同作は芸能界を舞台に、娘に夢を託す元モデルの母と、スターの座に上り詰めるも、やがて転落していく美しい娘が織り成すスキャンダラスな物語。監督を務めるのは、映画『のぼうの城』の犬童一心。脚本は映画『凶悪』の髙橋泉、音楽には映画『ヘルタースケルター』の上野耕路を迎えて、美しさと残酷さを表現していく。犬童監督は「(娘の)夕子は生け贄だ。何故、生け贄が生み出されるのか? それを探ってみたい」などと探求心を燃やしている。
阿部夕子役の小松は脚本を読んで「不思議と私と夕子は「ちょっと考えが似ているかも」と思わされる部分があったりして、とても面白いお話だなと思いました」と印象を語る。14歳から18歳までを演じるため「周りの環境や、感情的にも微妙なものを抱えている年頃の子を、どう私なりに演じていくか、自分でも楽しみです」と前向き。
阿部幹子役の菊地は「夢を与えるという、肯定的なタイトルでありながら、夢を与えるとは一体何なのか… 虚構の世界の中だけで、鈍く響く言葉のように感じ、また主人公がそれに翻弄されていくというのは、大変に見応えのある作品になるのではないかと思いました」と分析しており、「大きな子がいる母親役は今回初めてで、母性はありながらも、娘を自分の思いのままにしていこうとする役柄です。彼女の神経質な部分を楽しんで演じています」とコメント。
また、お互いの印象について「お会いしてお話すると、とても気さくで、サバサバとした所もありつつお茶目な可愛い方です」(小松)、「真っ直ぐな、お人形のような瞳が印象的で、とても集中力のある方です」(菊地)と語っている。
ドラマ「夢を与える」あらすじ
阿部家が郊外の街に越してから早13年。フランス人の父親・トーマ(ド・ランクザン望)と、日本人の母親・幹子(菊地凛子)、それに夫妻の娘・夕子(谷花音)。それは完全無欠な家族のよう。幹子は、美少女の夕子をあるCMのオーディションに参加させる。広告代理店のクリエイティブディレクター・村野(オダギリジョー)に見いだされた夕子は芸能界入りを果たしブレイクする。