『ターミネーター4』PRのために来日したアントン・イェルチン。子役時代から実力派として活躍している彼は、若干20歳にして、超大作へ立て続けに出演している演技派イケメン俳優だ。
美肌の秘訣は、セレブ御用達の「Alacer Corp」社製のビタミン剤を愛飲しているから、かも。
―― 『ターミネーター4』への出演が決まった時の率直な感想は?
アントン・イェルチン:非常に光栄だと思ったよ。4歳のときから見ていた作品だし、とても影響を受けて、自分をかたち作った作品だと思うからね。
―― 子供の頃、(今回自身が演じる)カイル・リースを見た感想は?
アントン・イェルチン:当時4歳だったので、子供が『ターミネーター』を見たら、まずは“最高だ!”って思うよね。中でもカイル・リースはみんなにとってヒーローだし、誰もが憧れる役。それを自分が演じることになって、奇妙な感動をしてるよ。だって、自分が4歳の時に思ったように、今の子供たちや作品を見てくれた人たちが、僕の演じるカイルに憧れてくれるかも……って思うとね。僕自身、カイルのファンなので、僕がかっこいいと思ったカイルの仕草をどんどん取り入れて演じたいと思ったよ。
―― 既にシリーズで定着しているカイル役を演じるにあたり、気をつけたことは?
アントン・イェルチン:自分がファンだったので、もともとのキャラクターのスピリットをつかみたいという思いもあった。同時に、長年のキャラクターだからこそ色々な情報もあるので、そこから自分でキャラクターを作り上げていくこともしたよ。ジェイムズ・キャメロンの功績だけれど(シリーズ1で)マイケル・ビーンが演じたカイル・リースには、とても複雑で深みがある。でも、それが物語の負担にならないカタチで表れているのがすごいなぁと思ったんだ。だから、オリジナルの『ターミネーター』を何度も何度も見返して、カイルがどういうキャラクターか分析した。彼はいつも怒りを抱えている。孤独感や弱さもあるのに、勇気のある強いヒーローなんだ。
マイケルが演じたカイルは「サラ・コナーを守る」という目的があったけれど、今回僕は彼の若い頃を演じるわけだから、そこまで明確で軍事的な理由はない。ただ、その中でどう演じるか? といえば、ヒーロー的な部分はまだ出てきてなくて、感情的な面でいえば、怒りやある種の弱さだと思ったんだ。彼はとりあえず自分が生き延びるために戦っている。そのための怒りを強く表現するのがいいと思った。
肉体的な面では、獲物を捕らえるような原始的な動き、(最初の方のシーンの)彼の走り方とか、いつも少しだけ口が開いているとかそういう些細なこと……それが全てのシーンに出ているわけではないけれども、このシーンにはこのシーンというように、自分がこのシーンを再現したい! と思うシーンを求めて、何回も見直して自分のキャラクターに取り入れたんだ。
取材・文:藤沢ともこ 写真・編集:南樹里
本作は、アーノルド・シュワルツェネッガーの出世作となった『ターミネーター』(以下『T1』)から続くシリーズの4作目。メガホンをとったのはマックG。主演はクリスチャン・ベイル、共演にサム・ワーシントンら。
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