[シネママニエラ]映画監督の北野武が4月16日、映画『龍三と七人の子分たち』のロケ地としてお世話になった東海地方・名古屋市民の方々に感謝を伝えるべくサプライズで、舞台あいさつ付き試写会に出席した。北野監督にとって名古屋での舞台あいさつは初めて。
この日のトークは監督をはじめ、大村秀章愛知県知事、河村たかし名古屋市長と3名で、討論バラエティ番組「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日)での縁もあって和気藹々と進行。監督は「東京では大掛かりなことができなくて、大村さんに頼んだり、河村市長に頼んだりして、いろんな映画で名古屋にはお世話になっていて、名古屋のフィルムコミッションの方も、本当にいろんなところを探していただいて、ここ何年かの私の作品では、皆さんがご存知の場所がかなり出てきます。今回の映画もたくさん名古屋で撮らせて頂いて、かなりいろんなことをやっています。本当に、ありがとうございます」と語った。
知事は「クライマックスは本当に良かったなぁと。そのシーンは名古屋の街ですもんね」と称賛の言葉に、北野監督は笑顔で耳を傾け「ジィさんが、若いやつらを懲らしめるっていうのは意外に快感なんでね(笑)」と、ご満悦の様子。ところが「でもね、武さん。これ一言、言わないかんと思ってたんだけど。武さんも今回良い役で出てましたけどね、警察がヤクザを逮捕する時に殴ってね『逮捕だ』って。これ、いかがなもんかと思ってましたよ(笑)」と苦言も。すると、監督が「ネタバレしちゃってるけどね(笑)」と応じ、客席は大爆笑に。
また、撮影時を振り返り、「一切アドリブなし。全部台本に書いてあるんですよ。お笑いの映画だとコメディアン使いたくなるんですけど、コメディアンはじゃんじゃんカメラマンとか音声を笑わせようとするから全然違うものになってしまうから、藤さんみたいな上手い役者さんが真面目に演ってもらって、こちらの編集で面白くするっていう風にしている。みんな立派な役者さんなんで良いんですけど、ちょっと耳が遠くなっちゃって、『よーい、スタート』って言っても、『へ?私ですか?』って。ちょっと困ったことになったんだよ(笑)。あと、目が弱ってて、カンペの字が小さくて見えないって言うからだんだん字がでっかくなって、カンペが邪魔で撮影できなかったとかいろいろありましたけど(笑)」というユーモアを交えて、エピソードを披露。すると、市長が「みんな、味があったね。それぞれヤクザの役だけど人間味がある」と、しみじみの述べるや、監督は「市長の方が味がありますよ!」と、絶妙な返しを披露。
北野監督は「知事や市長や我々も年寄りですが、年寄が『我々の面倒を国はみなくて良い』って言えるようなね、『ふざけんな』って感じの年寄りになっていただけたら良いんですけどね」と、高齢者へのエールを込めた作品であるとの心情を吐露した。
本作は元ヤクザのジジイがオレオレ詐欺に騙されたことを機に、世直しに立ちあがる様を描いた痛快エンタメ作品。アンケート結果では、20代以下の若者からの満足度がどの世代よりも高く、女性層からも「おじいちゃん、可愛い!」という声が多くあがっている。
映画『龍三と七人(しちにん)の子分たち』は、2015年 4月25日[土]より全国ロードショー!
2015年 日本映画
日本公開=2015年4月25日
配給=ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野
公式サイト http://www.ryuzo7.jp/
©2015『龍三と七人の子分たち』製作委員会
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