映画『ふたつの名前を持つ少年』を観てきた
戦後70年。今年はいつにもまして戦争映画の公開が多い。内容、切り口はさまざまだ。
映画『ふたつの名前を持つ少年』は、ヨーロッパの国ポーランド(poland)が舞台。ユダヤ人強制住居区から脱走した少年の姿に観客も(訳本のタイトルと同じく)「走れ、走って逃げろ」と思わされる内容になっている。
正直、野蛮な行いの数々には目をそむけたくなるシーンもある。しかし、特殊環境下の人間が感化(服従の心理)されやすいことを、我々は忘れてなならないと思う。同じ過ちを繰り返さないためにも。一方で、勇気を持ち、ユダヤ人とわかっていながらも知らないふりして手を差し伸べる人々がいることが救い。偏らずに描いているのがいい。そういうポーランド人の道義があったからこそ、映画のモデルとなったヨラム・フリードマン氏はご健在。現在はイスラエルでお子さんとお孫さんに囲まれて暮らしているそう。
なお、本作の主人公スルリック|ユレクを演じたのは、アンジェイ・カクツ、カミル・カクツの双子くん。顔立ちはそっくりだけど、鑑賞の間に感じたのはシャープさが異なること。といっても、どちらがどのシーンを演じているのか明らかではないので、勝手な思い込みかもしれないが。
映画『ふたつの名前を持つ少年』は、2015年8月15日[土]よりヒューマントラスト有楽町ほかにて全国公開
配給=東北新社
ポーランド政府観光局
http://www.poland.travel/ja/
ポーランドってこんな国。観光局のサイトだけあって、素敵なお写真がいっぱいです。イチオシは街をパノラマで捉えた写真。ワクワクさせられます。