[シネママニエラ]フランスのベテラン女優イザベル・カレが初来日しており、実は親日家で「國村隼さんがとてもすてき!」と語っている。
イザベル・カレが余命いくばくもない修道女を演じた映画『奇跡のひと マリーとマルグリット』は、19世紀末フランスに実在した三重苦の少女マリー・ウルタン(1885~1921)と、彼女を教育した修道女マルグリットという実在した、ふたりの奇跡の実話に基づく作品。生まれつき目も見えず、耳も聞こえない三重苦の少女マリーを一目見たときから彼女の魂の輝きに心を奪われたマルグリットは、重い病に冒されているにもかかわらず、マリーの教育係を申し出る。
イザベルは日本を舞台にしたヴァンニャ・ダルカンタラ監督の映画『Le coeur régulier(原題)』(邦題『KOKORO – 心』)のロケで島根県の壱岐島に長期滞在。「私がいた島後(どうご)という所は、自然がそのまま残っているんです。崖に赤い石がたくさん見えている綺麗な島にも行きましたよ。ロケをしていた場所は、ダイスケ(國村)という引退した警察官が住んでいる家で本当に海の近くなんです。ダイスケという警察官は、ここに自殺に来る人たちを助けるという役ですが、これは実際にあったお話なんです。実は今回私は、ロケで日本にいること自体に感動しているんです!」と、日本と島根がとっても気に入った様子。
「今まで日本に来たことはなかったんですが、デザイナーの父が70年代~90年代にかけて仕事のために長期でずっと日本に行っていたので、小さい頃から私の家には日本のものがたくさんありました。だから幼い頃から私にとって日本はとても身近に感じられる存在だったんです。そんな日本に滞在できて、すごく嬉しいです」と明かす。
新作で共演した國村隼ら日本の俳優について「國村さんはとてもすてきな方でした。みなさん、自分の役になりきって臨んでいるのですごいなと思います。例えばか弱い女の子を演じなければならない女優さんはちゃんと体重も落としてきていましたし、まるで黒髪の人形さんのようにか弱い感じをすばらしい形で表現しますし、(安藤政信など)若い俳優さんたちも役に全身全霊をかけていて、そういう姿を見られるのが俳優としてとても幸せでした」と振り返った。
イザベルは日本食も大のお気に入り!「ここの食事がとってもおいしいので全然体重が減りません(笑)、フランス料理は与えられたらそれしか食べられない一品料理が続くことが多いのですが、日本のお弁当というのは色々なものが少しずつ入っているので、その食べ方がすごく気に入っています。この島の牡蠣もおいしかったですが、今回は特に鰻の蒲焼きが大好きになりました!」。
44歳の母親とは思えない可憐さで魅力するイザベル・カレは、映画ではノーメイクで真面目な修道女役に挑戦しているので、その素顔とのギャップをぜひお楽しみに!
映画『奇跡のひと マリーとマルグリット』は2015年6月6日[土]よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開
フランス映画/94分
原題=Marie Heurtin(2014) IMDb
日本公開=2015年6月6日
提供=ドマ、スターサンズ、ハピネット
配給=スターサンズ、ドマ
公式サイト http://www.kiseki-movie.jp/
©2014 – Escazal Films / France 3 Cinema – Rhone-Alpes Cinema
[キャスト]
イザベル・カレ、アリアーナ・リヴォアール
[スタッフ]
監督=ジャン=ピエール・アメリス
脚本=ジャン=ピエール・アメリス、フィリップ・ブラスバン
2015年05月17日 更新[表記修正]
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