[シネママニエラ]映画『あん』が全国の76スクリーンで公開初日を迎えた5月30日、東京のシネスイッチ銀座では河瀨直美監督、樹木希林をはじめ、永瀬正敏、浅田美代子、原作のドリアン助川による舞台あいさつが行われた。この日が監督の誕生日でもあるため俳優の兼松若人、アーティストの秦基博も駆け付けて本作の主題歌「水彩の月」を生披露するサプライズ演出も。河瀨監督は「胸がいっぱい」と目を潤ませた。
そんなほっこりムードのなか、お茶目に樹木が「マイクを交換して」と秦に申し出る。樹木は、乙女心を全開に「だってマイクに口つけてたんだもん」と言うと、客席からは黄色い声が! 秦は「キュンとする。恋かな?」と照れ笑いを見せた。
最後に河瀨監督は「サプライズ、ありがとうございました。(劇中に登場するどら焼き店)どら春は架空で、映画はフィクションだけれども、映画に出てきた人々や風景は存在していました。誰かと比べることなく、自分の人生を愛でていただければ。大好きな誰かにすすめてください!」と熱い想いメッセージを送った。
この都内での舞台あいさつの前には、河瀨監督の強い希望により、映画の舞台である東村山市に近い、埼玉県所沢市の所沢Let’sシネパークに赴く。河瀨監督が「東村山の人に力をもらった」と感謝を述べる一幕もあった。
本作はドリアン助川の原作を基にした感動のヒューマンドラマ。元ハンセン病患者の女性との世代を超えた交流を通して、観る者に人生と生き方を問いかけていく。カンヌ国際映画祭でも好評を博し、既にアメリカを含む世界30以上の国と地域で上映されることが決まっている。
映画『あん』(主題歌「水彩の月」入り)予告編
日本・フランス映画/113分
公式サイト http://an-movie.com/
配給=エレファントハウス
©映画『あん』製作委員会/Comme des Cinémas/Twenty Twenty Vision
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