映画『デザートフラワー』日本版ポスター

2010年12月公開オススメ映画!【後半】

映画『デザートフラワー』日本版ポスター
©Desert Flower Filmproductions GmbH.

2010年最後の月一オススメ映画です。

厳選8作品!

12月17日公開

『トロン:レガシー』
3D+SFのバランスは絶妙。映像美と音楽を楽しむには、なるべく良い環境(ex.IMAXとか)での鑑賞を推奨。本作を機に『トロン』も見なおしたが、あの世界観を見事に進化させている。ジョセフ・コシンスキー監督は建築学を学んでいるためか、2層レースシーンや、プログラムが微塵と化す様など物体構築の美学が見どころのひとつ。ジェフ・ブリッジスの最後の表情にうるっときました。

12月18日公開

『モンガに散る』
これはヤラレました! オリジナルストーリーなのですが、久々の台湾映画の傑作だと思います。1980年代の台北・モンガを舞台に、裏社会に足を踏み入れた若者たちのきずなと運命を描いた人間ドラマ。実はちょっぴり自分の体験(劇中のような転校生扱いを受けたとき同じ境遇に)とかぶり、そこに共感。モンク役のイーサン・ルアンがとにかく素敵。ただ、素顔はまったく違うので、やはり演技なのねえ。。。
http://www.monga-chiru.com/

『最後の忠臣蔵』
テレビドラマ「北の国から」シリーズの演出を手掛けた杉田成道監督が初の時代劇に臨む。題材は、『四十七人の刺客』などで知られる池宮彰一郎の同名小説。初のジャンルとはいえど、杉田監督は素晴らしいストーリーテラーなのだと痛感した。ベテラン陣に交じり、キーパーソンである大内の娘を演じた桜庭ななみの好演が◎。感涙ポイント3か所、女子目線も取り入れているので、実は女子受けの良い作品。

『キック・アス』
正直、本作の倫理観に慣れるまで時間がかかったけれど、観終わる頃は痛快さでいっぱいに。ヒーローに憧れる少年が、その真似ごとをしていたら、本当の危機に。それを救ったのが、クロエ・グレース・モレッツ扮する美少女戦士ヒットガール。父キャラ、ニコラス・ケイジ(以下、ニコケイ)の英才ヒーロー教育で、そんじょそこいらのチンピラには負けない頼もしさ。アメコミ好きなニコケイの嬉々とした姿も見逃すなかれ。

『バーレスク』
セクシーなダンサーたちが、ゴージャスなショーを繰り広げる大人のためのクラブ「バーレスク・クラブ」舞台にしたエンターテインメント。なんといっても歌唱力が要。2世代の歌姫=クリスティーナ・アギレラとシェールが競演。役割分担がしっかりしており、高相性でした。ふたりのスタイルの良さも注目してください。なお、「トワイライト」シリーズのジェームズ役でちょいイケメン=カム・ジガンデーをめでるも良し!
http://www.burlesque.jp/

『ばかもの』
芥川賞作家、絲山秋子の同名小説を映像化したラブストーリー。実は、タイトルにドン引きしていたものの、鑑賞したらめちゃくちゃハマった作品。『DEATH NOTE デスノート』シリーズの印象が強かった、金子修介監督はこういう題材もイケるのだという発見もありつつ、W主演の成宮寛貴内田有紀が扮したばかっぷる(カップル)ぶりも楽しめました。2人の10年愛を静観した後だけに、入浴シーンが感動的でもあります。また、幻想的なラストシーンも忘れ難いです。

12月25日公開

『エリックを探して』
『この自由な世界で』『麦の穂をゆらす風』など社会派ドラマで知られるイギリスの名匠ケン・ローチによるファンタジー・ドラマ。プロサッカーチーム、元マンチェスター・ユナイテッドで活躍した“キング”こと、エリック・カントナが本人役で出演し、不運続きの主人公・エリックを導く。2人のエリックのやりとりと、予想外の結末が、これまでのローチ作品とは思えぬ後味を残す。

『デザート・フラワー』
トップモデル、ワリス・ディリーのベストセラー自伝本 「砂漠の女ディリー」(1999/草思社)を本人の監修のもとで映画化した作品。彼女は、現在FGM(女性性器切除)廃絶を訴えていることも特筆しておく。鑑賞後にプレスを読んでで知ったのだが、劇中には実際のFGMシーン(※配慮あり)も挿入されており、その少女の絶叫が壮絶さを物語っている。なお、ワリスに扮したのは、現在、最も成功しているアフリカ系ファッションモデルのリヤ・ケベデ。サリー・ホーキンスが演じた親友との絆も感動を与えてくれる。
http://www.espace-sarou.co.jp/desert/

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