[シネママニエラ]第12回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭が7月26日のクロージング・セレモニー(表彰式)にて、コンペティション3部門(長編部門、短編部門、アニメーション部門)の各賞を発表した。多くの新たな才能が世界へと羽ばたいていく!
長編部門のグランプリには、厳しい貧困と過酷な環境の中で、少年と教師の間に生まれる信頼の絆を描いたキューバ映画『ビヘイビア/Behavior』(エルネスト・ダラナス・セラーノ監督)が選ばれた。
「この瞬間を分かち合うことができて、非常に嬉しく思います。私は映画で描かれているような環境で育ちました。スタッフ、そして出演した子供たちにかわり、お礼を申し上げたいと思います。子供たちの多くは、演技経験もなく、映画で描かれた通りの人生を送っており、彼らなくしてこの作品は成立することは、ありませんでした」
長編コンペティション部門
最優秀作品賞 『ビヘイビア/Behavior』(キューバ)
監督賞 ホルヘ・ペレスソラーノ監督『絶え間ない悲しみ』(メキシコ)
脚本賞 『君だってかわいくないよ』 (アイルランド)
SKIPシティアワード 『あした生きるという旅』(日本)
長編部門の4つの賞を問題なく選べたのは、この映画祭のクオリティの高さを表していると実感した。ただ日本映画に関しては、この映画祭に限らず全体的にいえることだが非常に個人的なテーマが多く 、そういった作品が海外で評価されることは難しい。若い監督たちにはフィクションの物語をもって観客を納得させられる、そんな作品を目指してくれることを期待している。
「30年間、賞というものに縁がなく、「どうせ俺なんて」という卑屈な根性で作った作品で、こういった賞をもらえたことは本当に嬉しく思っています。この作品を作ったことで色んな人と知りあえたことも嬉しくて、映画を作っていて本当に良かったなと思いました。これを励みにこれからも頑張っていきたい」
短編コンペティション部門
最優秀作品賞『わたしはアーティスト』籔下雷太監督(日本)
奨励賞『空っぽの渦』湯浅典子監督(日本)
奨励賞『オンディーヌの呪い』甲斐さやか監督(日本)
「とても驚きました。同時に大変嬉しく思っています。本当にありがとうございました」
アニメーションコンペティション部門
最優秀作品賞『夢かもしれない話』朴美玲監督(日本)
奨励賞『女生徒』塚原重義監督(日本)
奨励賞『息ができない』木畠彩矢香監督(日本)
審査員特別賞『幕』水尻自子監督(日本)
第12回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭は7月18日[土]~26日[日]
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭( 略:IDCF )
世界に先駆けてDシネマ(デジタルシネマ)にフォーカスし、若手映像クリエイターの登竜門として2004年にスタートした。
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