[シネママニエラ]俳優の東出昌大が9月26日、主演映画『GONIN サーガ』初日舞台あいさつに登場し、俳優の根津甚八から寄せられたサプライズメッセージを代読したところ感極まり「これからも心血を注いで臨んでいきたいと思います」と決意を新たにした。東出をはじめ、桐谷健太、土屋アンナ、柄本佑、安藤政信、福島リラ、竹中直人、石井隆監督が登壇した。
伝説のバイオレンス映画『GONIN』の続編として、遺児たちが弔い合戦を決意する様を描くハードボイルド作品。石井監督は「前作から約20年、紆余曲折ありましたが今日やっと公開を迎えられて夢のようです」と安どの表情。「楽しい感情だけでなくしんどい、暗いなど、どうにかして人の心を動かすのがエンタテインメントだと思っています」と話す。
その石井監督の熱意に応え、本作で11年ぶりに一度限りのスクリーン復帰を果たした根津が、初日を迎えた監督・キャストに手紙を用意していた。以下、原文ママ。
演じることは自分にとって生きることそのものでした。それができなくなり、引退は諦めでもありました。諦めていた自分に、再び演じることの楽しさを味あわせてくれた監督に心からのお礼を申し上げます。
また、襷を受け取ったと言ってくれた東出くん。その言葉で、演じたいのに演じることのできない無念を断ち切ることが出来ました。東出くんだけではなく、若い俳優たちの姿を見て、自分の思いを次の世代が背負ってくれる、自分はできる精一杯をしたんだという気持ちで俳優人生を締めくくることができました。
こうして初日にいらしてくださった皆様を始め、『GONIN』をそして『GONIN サーガ』をご覧くださるすべての観客に、生きていた氷頭を、根津甚八を見届けて下さったことに感謝いたします。
根津甚八
大先輩の思いをかみしめた表情の東出は、言葉をつまらせながらも「根津甚八さん本当にありがとうございました。石井監督、根津さんももちろんそうですが、映画って一本つくるのに、役者だけでなく多くのスタッフさんも心血注いで、身を削って創り上げているものです。スクリーンの中で心血注いで演じられている根津さんの姿はとても魅力的で大好きです。役者をやらせていただいていますので、これからも心血を注いで臨んでいきたいと思います」と決意を新たにした。
映画『GONIN サーガ』(配給KADOKAWA、ポニーキャニオン)は本日より公開