『英国王のスピーチ』は、幼いときから吃音に悩まされ、内気な性格となったジョージ6世が、兄の王位放棄のためにハンディキャップを克服して真の国王となるまでを描いた、英国王室の知られざる物語。アカデミー賞の発表を直前に控え、オスカーの12部門、最多ノミネートされているだけあって現地での人気も最高潮! チケットは即時完売し、上映に先立って行われた記者会見では、1時間前からジャーナリストが列を作って並ぶなど、異例とも言えるほどの注目度の高さを伺わせた。
記者会見に参加したトム・フーパー監督とコリン・ファース、ヘレナ・ボナム=カーターの3人は、予想通りのオスカーについての質問に「答え難い」という表情で苦笑。監督がその場を代表して発言し、「アカデミー賞は伝統のある素晴らしい行事であり、それにノミネートされるということはとても光栄。でも可能性があるなんてフリはできない」と交わし、笑いを誘った。
実話でもあることから、困難となった役作りに関してコリン・ファースは、「脚本家も実際に吃音に悩まされた経験があったので、彼から多くを教わった。でも吃音をマスターするだけでは十分ではなかった。ジョージ6世の苦しみ、その内面の葛藤を表現してはじめて彼を表現することができると感じた」と発言。役作りの後遺症に関して問われると、「この役を演じた後はふだんよりさらにスピーチが苦手になったね」と笑った。
原題=The King’s Speech
日本公開=2011年2月26日
配給=ギャガ
[amazonjs asin=”B007VYVIHC” locale=”JP” tmpl=”Small” title=”英国王のスピーチ スタンダード・エディション DVD”]
また本作がきっかけで、英国王室に関する考えは変わったか? という問いには「これまでジョージ6世のことは吃音だったということ以外、ほとんど知らなかった。この映画がきっかけで多くの知識を得られたことは良かったし、王室というよりは彼個人に対して尊敬を感じる」と答えた。
これまで女王の役を何度か演じたことのあるヘレナ・ボナム=カーターは、「女王の気分は悪くないわね(笑)。でもそれぞれのキャラクターによって演じ方も異なるので、“女王”と一括りに考えたことはないわ。私もこの役をきっかけに、これまで知らなかったジョージ6世とエリザベスの人となりについて学ぶことができた」と語った。
ジョージ6世役にコリン・ファースを抜擢したことについて訊かれたトム・フーパー監督は、「コリンは素晴らしい俳優で、子供から90歳のお年寄りまで世界中の観客の気持ちを掴むことができる。キャラクターのことを本当に理解し、愛情を持ちながらも自己憐憫やオーバーアクティングに陥ることなく、的確に演じられる才能にあふれた俳優」と絶賛。会見は、映画の上映同様に満場の拍手に包まれて終わった。
米国アカデミー賞の発表目前! 受賞結果に注目が集まること必至だ。
原題=The King’s Speech
日本公開=2011年2月26日
配給=ギャガ
[amazonjs asin=”B007VYVIHC” locale=”JP” tmpl=”Small” title=”英国王のスピーチ スタンダード・エディション DVD”]