[シネママニエラ]俳優のレオナルド・ディカプリオが主演映画『レヴェナント:蘇えりし者』のニューヨークプレミアに、同作の監督アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥや共演者とともに出席。その現地撮りの動画がこのほど届いた!
同作はアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥが監督・脚本・製作を務め、いまだかつてない製作費をかけて大自然が猛威をふるう極寒の地で自然光のみを使った9か月間のロケ撮影を敢行。
舞台は19世紀アメリカの広大な未開拓の荒野。狩猟中に熊に喉を裂かれ瀕死重傷を負ったハンターのヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は、狩猟チームメンバーの一人、ジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)に見捨てられ置き去りにされてしまうばかりか、愛する息子を殺されてしまう…。“生きる”という純然たる意志だけを武器に、グラスは大自然の脅威なか、厳しい冬の寒さに耐え、交戦中の部族の熾烈な襲撃を交わし、フィッツジェラルドに復讐を果たすため、約300キロの容赦ない旅に臨む。
レオナルド・ディカプリオ歓喜!映画『レヴェナント:蘇えりし者』NYプレミア
出演の決め手は監督だった。脚本のすばらしさに魅了された。絶体絶命の状況で発揮される人間の不屈の精神や、生への執念の根源を描いている。監督はドキュメンタリーのように、異次元の世界や大自然を限りなく追求していた。彼がリアリティにこだわり抜いたからこそ役者として、最高の環境で仕事ができた。本物の大自然の中で集中して演技に臨んだんだ。ヒュー・グラスの冒険は強く心を打つテーマだ。亡霊のように死の底からはい上がってきた彼は勇気を奮い起こして諦めることなく進んでいく。
サカモト氏の楽曲はそれを表現している。曲を聴くと大きく心が揺さぶられるんだ。音楽の持つパワーに関してはうまく説明できないけど、彼の音楽はこの映画にふさわしい。まさに求めていた音楽だったから強く感銘を受けたんだ。
この映画のテーマは“蘇える”ということだ。誰にでも経験があるはずだ。人生に絶望しても、人はやり直す。傷を癒やして、また失敗する。そして、またやり直す。この作品で描くのは何度も蘇える男の話だ。
ここ3年くらい、坂本龍一さんの曲が大好きなんだ。『バベル』にも2曲提供してもらった。それから仲良くなって、今回もお願いしたんだ。彼の曲には余計なものがなく、優雅で感動的だ。
この作品には、映像から想像してもらうシーンが多い。説明は加えずに映像そのものが味わえる。あるのは映像と音、そして静寂と間だ。間が重要な役割を果たすのは会話と同じ。実際の言葉より、その場の空気や間で伝わることは多いんだ。
イニャリトゥ監督の要望は、アコースティックと電子音楽を何層にも重ねたものでした。だからその2つを融合させた。加工され作り込まれた電子音楽と音質の良いオーケストラを組み合わせる大変な作業でした。
映画が持つ力というのは素晴らしい。作曲すること自体が、僕のインスピレーションの源になりました。俳優たちの演技は見事で、感動的でした。そして、監督の力量は、言葉では言い表せないほど素晴らしいものでした。
セリフが非常に少ない映画なのですが、映像と音楽と音響効果がセリフの代わりにストーリーを伝えています。だから膨大な量の音楽が必要となったのです。
監督の要望にすべて応えられる明確なやり方…そんな手法が僕にあればいいんだけど、残念ながらこれだという正解はないので、崖を登っていくかのように監督の膨大な要求を1つ1つクリアしていきました。
第73回ゴールデングローブ賞の作品賞(ドラマ)部門に輝き、レオナルド・ディカプリオは主演男優賞に、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督が監督賞を受賞した。
映画『レヴェナント:蘇えりし者』NYプレミア動画
映画『レヴェナント:蘇えりし者』(原題 The Revenant /20世紀フォックス映画 配給)は2016年4月よりTOHOシネマズ日劇ほか全国公開
ゴールデングローブ賞2016『オデッセイ』『レヴェナント:蘇えりし者』
公式サイト http://www.foxmovies-jp.com/revenant/
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