[シネママニエラ]ドキュメンタリー映画『ロパートキナ 孤高の白鳥』の日本公開にあたり、バレエ団マリインスキー・バレエのプリンシパルであるウリヤーナ・ロパートキナがインタビューに応じた。
「ドキュメンタリー映画『ロパートキナ 孤高の白鳥』は、ロシア・バレエのファンの方がドキュメンタリー映画を撮ろうと提案してくださったのです。バレエの中における愛について観客の皆さんと考えてみようということで提案を受け入れました。そして、撮影の時期と、「愛の伝説」の稽古の時期が偶々重なり、まさに、映画の趣旨に沿うような形で撮影が行なわれました」
「この映画で何回も出てくる「愛の伝説」は私の大好きな作品の一つです。「ジゼル」「ライモンダ」「バヤデルカ」「白鳥の湖」といった叙情的なバレエでは【熱情】(テンペラメント)というものは滅多に要求されることがないのですが、この作品では自分がいかに【熱情】を表現できるかを試すチャンスでもあります。また、このラブストーリーでは、主人公の感情や考えが多彩で揺れ幅が大きく、いつもこの役を楽しんで演じ、踊っています」
「そして、世界でも多くに人に愛されている「白鳥の湖」の成功の秘訣は手の動きにあります。指先まで美しければ、本当に素晴らしい白鳥になります。そして、白鳥と黒鳥は一人の人間が両方踊るわけですから、善と悪との対比をいかに表現できるかにかかっていると思っています」
小さい頃、家に浮世絵があったわ
「音楽や絵画は心が和むし休まるので好きです。バレエは生きる彫刻だと思いますので、絵画も同じですよね。絵画と音楽が共に活きるのがバレエです。観客がバレエの舞台を見るということは、生きている絵画を見ているということだと、私は感じています。
日本の浮世絵は本当に美しいと思います。いろいろな色を細かく組み合わせているのが美しい、海外にはない物ですね。実は私の小さい頃に家に浮世絵があって、見る度に違う世界の物語に見えました。子供の時には、まさか日本にくるとは思っていなかったですし、遠い遠い夢の世界でした。今、こうして日本にいるのが、とても不思議ですし幸せです」
映画『ロパートキナ 孤高の白鳥』(ショウゲート 配給)は2016年1月30日[土]よりBunkamuraル・シネマほかにて全国公開
映画『ロパートキナ 孤高の白鳥』作品情報・予告編
公式サイト opatkina-movie.jp
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