[シネママニエラ]映画『冬の小鳥』で鮮烈なデビューを果たしたウニー・ルコント監督が、6年の歳月を経て完成させた待望の最新作『めぐりあう日』(英題 Looking for her )の日本公開が決まった。
原題( Je vous souhaite d’être follement aimée)の意味は「あなたが狂おしいほどに愛されることを私は願っている」で、理学療法という肌が触れ合う行為を通し、見えない糸に手繰り寄せられるように近づく母と娘の運命的な再会を、自身の人生を重ねて繊細に描いた作品。
主演には映画『君と歩く世界』『灼熱の肌』の実力派女優セリーヌ・サレットを迎え、ゴダール作品のカメラマンとしても知られるフランス屈指の女性撮影監督カロリーヌ・シャンプティエによる透明感と叙情に満ちた映像による感動作に仕上げた。
パリのオリエンタル・エレクトリック・ジャズ・シーンを代表するトランペット奏者イブラヒム・マーロフが、四分音を出すことのできる微分音トランペットで奏でる、ささやき声にも似た旋律にも注目したい。
映画『めぐりあう日』あらすじ
港町ダンケルク。産みの親を知らずに育った理学療法士のエリザには、夫と息子ノエがいるが、自らの出生を知るために、ノエを連れてパリから引っ越して来る。しかし、実母が匿名を望んでいるために、なかなか手がかりがつかめない。そんなある日、ノエが通う学校で働く中年女性アネットが、患者としてエリザの療法室にやって来る。2人は治療を繰り返すうちに、不思議な親密感を覚えるようになるが。
(2015年フランス映画/104分)
映画『めぐりあう日』予告編
© 2015 – GLORIA FILMS – PICTANOVO
映画『めぐりあう日』(クレストインターナショナル配給)は2016年7月30日[土]より岩波ホールほか全国順次公開
公式サイト
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