[シネママニエラ]映画『アメイジング・グレイス』は、200年の時を越えて歌い継がれる名曲「アメイジング・グレイス」の誕生秘話と共に、 この曲に支えられながら歴史を動かした一人の政治家の偉大なる人生を描いた、実話に基づく感動の物語。
奴隷制廃止に尽力した、実在の政治家のスピリットを感じて
本作は2006年製作のイギリス映画。本作の監督マイケル・アプテッドが、映画『ナルニア物語』の最新作『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』[The Chronicles of Narnia: The Voyage of the Dawn Treader]のメガホンを執ったことで、再注目されたのかもしれませんが、内容は素晴らしいです。
英国最年少の首相ウィリアム・ピットは奴隷廃止を提唱するが、自分は表には出ずに、親友のウィリアム・ウィルバーフォース(ヨアン・グリフィズ)に託す。お歴々の説得は困難だ。なにせ人間は変化を嫌う生き物だから、特に金儲けに直結する事柄は!
劇中でも説明されるが「アメイジング・グレイス」の作詞者ジョン・ニュートンは、商船の指揮官であった父に付いて船乗りとなり、後には奴隷貿易に関わる。彼の贖罪の思いが、歌詞となっていることを多くの人が知るだろう。
それゆえ1曲が心の支えになることがある、という描き方の重みが増す。その1曲が、ウィルバーフォースには「アメイジング・グレイス」であった。彼は法案成立のために、ノーサステキピオ(ラテン語)をする。奴隷制廃止に尽力した、実在の政治家ウィリアム・ウィルバーフォースのスピリットを感じ、胸が震えた。
フォックスを演じたマイケル・ガンボンが素?!と思えるほどお茶目な笑みを見せたのは、反対派の談話に出席したシーンでのこと。トマス役のルーファス・シーウェルが、差し出した水筒で酒を回し飲みしたとき。
クラレンス公爵役のトビー・ジョーンズは、ハリー・ポッターのドビーの声を担当していた。カードの賭けに黒人奴隷を差し出す場面では、どちらにころぶか、周囲のクールな反応も加わりちょっとハラハラさせる。対戦相手のウィルバフォースは、そうでなきゃ!といった対応をします。
映画『アメイジング・グレイス』
https://youtu.be/dQc7lRRglUU
©2006 BRISTOL BAY PRODUCTIONS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
原題=Amazing Grace
日本公開=2011年3月5日
配給=プレシディオ
公式サイト http://www.amazing-movie.jp/
©2006 BRISTOL BAY PRODUCTIONS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
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