アレハンドロ・ホドロフスキー監督、第69回カンヌ国際映画祭監督週間にてワールドプレミア上映にて

映画『エンドレス・ポエトリー』アレハンドロ・ホドロフスキー監督「これは癒しのサイコマジック・ボムだ」

カンヌ国際映画祭 映画会見/イベントレポート

アレハンドロ・ホドロフスキー監督「映画は詩的な行為」inカンヌ国際映画祭
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[シネママニエラ]アレハンドロ・ホドロフスキー監督の新作『エンドレス・ポエトリー』(原題 Poesía Sin Fin )がフランスで開催中の第69回カンヌ国際映画祭監督週間にてワールドプレミア上映され、5月14日(現地時間)にはホドロフスキー監督が舞台あいさつに登壇した。

2014年に23年ぶりの新作映画『リアリティのダンス』をが公開し、来日イベントでは85歳とは思えないエネルギッシュな姿を見せ、往年のファンだけでなく若者をも巻き込みブームを呼んだホドロフスキー監督。

本作『エンドレス・ポエトリー』は、『リアリティのダンス』の続編を望む世界中のファン約1万人からクラウド・ファンディングで資金の多くを集めて製作された作品だ。撮影監督はクリストファー・ドイルがつとめている。

映画は前作『リアリティのダンス』のエンディングから始まります。故郷トコピージャから首都サンティアゴへと移り、様々な悩みや葛藤を抱えた青年時代のホドロフスキーが当時チリで出会った詩人、アーティスト、パフォーマーなど、アヴァンギャルドなカルチャー・シーンの人々との交流を、虚実入り交じったマジック・リアリズムの手法で描き、前作同様ホドロフスキーの長男であるブロンティス・ホドロフスキーがホドロフスキーの父親を、青年となったホドロフスキーを、末の息子であるアダン・ホドロフスキーが演じている。

客席から「映画は癒しになり得るのか?」という質問がでると、ホドロフスキー監督は「もちろんイエスだ。この映画は“詩的な物語”ではなく“詩的な行為”そのものなんだ。映画を作る行為、それ自体がサイコマジック・ボム、つまり癒しになるんだ。世の中の全てがお金に置き換えることができる現代において、”詩”とは唯一お金にに置き換えることのできないものだ。だから”詩”こそが唯一の芸術であり、行為そのものであり、生き方なのだ」と話す。

夜の公式上映でにはホドロフスキーをはじめ、ブロンティス・ホドロフスキー、アダン・ホドロフスキー、チリからは母親役のパメラ・フローレス、子どものころのアレハンドロ役のイェレミアス・ハースコヴィッツが揃って劇場に登場、観客からは大きな拍手と声援がおくられた。

映画『エンドレス・ポエトリー』あらすじ

映画『エンドレス・ポエトリー』(アレハンドロ・ホドロフスキー監督)場面写真
©Pascale Montandon-Jodorowsky
物語は、ホドロフスキー一家が故郷トコピージャから首都サンティアゴへ移住するところから始まる。青年アレハンドロは、自分への自信のなさと抑圧的な両親との葛藤に悩み、この環境から脱し何とか自分の道を表現したいともがいていた。ある日、アレハンドロは従兄リカルドに連れられて、芸術家姉妹の家を訪れる。そこでは、古い規則や制約に縛られない、ダンサーや彫刻家、画家、詩人など若きアーティストたちが共に暮らしていた。彼らと接していく中でアレハンドロは、それまで自分が囚われていた檻から、ついに解放される。エンリケ・リンやニカノール・パラといった、後に世界的な詩人となる人物たちとの出会いや、初めて恋に落ちたステジャ・ディアスとの会遇によって、アレハンドロの詩的運命は、新たな未知の世界へと紐解かれていく。(2016年/フランス、チリ、日本映画/スペイン語/1:1.85/5.1ch/DCP/128分) 

映画『エンドレス・ポエトリー』予告編

©2016 SATORI FILMS, LE SOLEIL FILMS Y LE PACTE

映画『エンドレス・ポエトリー』(アップリンク配給)は2017年11月18日[土]より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク渋谷ほか全国順次公開

映画『エンドレス・ポエトリー』公式サイト
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ホドロフスキー監督『エンドレス・ポエトリー』製作を発表

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