瑛太、松田龍平

瑛太&松田龍平『まほろ駅前多田便利軒』インタビュー

映画インタビュー

――1年間の物語で、その四季を真夏に撮られたそうですね。4度目の共演作ということで、撮影の思い出&エピソードをお願いします。

瑛太&松田龍平『まほろ駅前多田便利軒』

瑛太:このタイミングで、この映画を残せたことがすごく良かったなと思っています。龍平とは過去3回共演したけれども、今回ほど同じ時間軸でずっと撮影できたことはなくて。ふたりで同じ現場に行って、同じ時間に呼ばれて、同じ時間に帰る。たまに一緒に車で帰って、途中でコンビニに寄ったりして、そういうあたり前のような時間が、すごく楽しかったですね。

松田龍平:瑛太とは11年前から知り合いで、お互いが相手の真ん中の部分を見ているわけだし。今も一緒にご飯に行ったりする間柄だから、それだけでも十分。ただ瑛太が多田として現場に居てくれたお陰で、自分も行天にならなくてはという、気持ちになれたので助かりました。真夏の撮影は暑かったですが、衣裳は冬物ですごく着こんでいるのに『寒っ!』と言ったりして(笑)。それから、冬らしく撮る技術がすごいと思したね。風景にしても枯 葉を置くなど、画から冬の空気感が感じられます。

――本作のテーマは「人生をやり直せるか?」でしたが、おふたりはどう思われますか?

瑛太:ゼロには、ならない気がします。例えば、多田も便利屋さんを経営する前にもきっと何かの仕事をしていて、そこから何かやり直す作業をしていたと思うんです。でも、ゼロじゃなくて、その人はどこかまで行っていて、ただそこから区切りをつけただけじゃないかな、と。だから、全部なくすことなんてできないし、何か積み重ねみたいなもので、次の方向に向かっていく。人はそうゆう可能性をずっと持っていく気がします。

松田龍平:難しい質問ですね。僕自身、やり直そうと思ったことはないですね。 今、瑛太が言ったように、ゼロにもマイナスにもならないと思います。だから、もしそういうことが起きた時に、自分がどんな行動をとるか分からないと思います。ただ、どのようなことが起きても、それでも前に進む力を 持っていたいとは思います。

――もし人生をリセットして、俳優以外の職業に就くならば?

瑛太:俳優じゃない仕事ですか。(しばらく考え込む)今は考えられないですね。俳優やりたいなって思いますし、一度ダメになったとしても、また俳優をやりたいと思います。

松田龍平:俳優以外、考えたことないです。実は昔から俳優だという意識があまりなくて。俺は『何なのだろう?』って思っていましたけど、最近ようやく俳優が何か、少しだけ分かった気がしていて。今もその答えを探している状況なので、ほかの仕事は考えられないです。

――貴重なお時間をありがとうございました。

日本公開=2011年4月23日
配給=アスミック・エース

©2011「まほろ駅前多田便利軒」製作委員会

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