[シネママニエラ]4月29日、映画『八日目の蝉』が全国で公開、丸の内ピカデリーでは初日舞台あいさつが行われ、井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子、渡邉このみ(子役)、成島出監督が登壇した。
舞台あいさつでは、この映画が母と子の絆、母の愛などを描いていること、また5月8日の「母の日」が近いこともあり、宮城などの被災地から取り寄せた1,000本のカーネーションが舞台上を彩ることに。また、幼い頃の薫を演じた子役の渡邉このみが、監督と共演者に小さなカーネーションの花束をプレゼントした。
監督「本日はたくさんの方々にお集まり頂きまして本当にありがとうございます。この日を心待ちにしておりました。みなさんに観て頂けることを大変嬉しく思います。どうぞよろしくお願い致します」
井上「みなさん本当にご来場頂きましてありがとうございます!「八日目の蝉」の初日ということで“蝉”の絵がデザインされたワンピースを着てきました。初日を迎えられて本当に嬉しいです。私自身、とても悩みぬき、ぶち当たりながら演じた役柄です。でも、役柄の恵理菜と同じように、ひとつの光を信じ、最後に自分の中に何か素晴らしい景色が見れるのではないかと信じて、がんばってきました。みなさんも鑑賞後にその光を体感して頂けたら嬉しいなと思っております」
小池「私も井上さん同様、とても悩みながら演じた作品です。観終わったあとには、いま自分がいる場所から一歩前に踏み出すことのできるような、そんな作品だと思います。じっくり見て頂きたいと思います。本当に今日はありがとうございます」
森口「本当に感無量です。本当に私たちそれぞれが悩みに悩んで作り上げた作品です。みなさんに、観てくださいと自信をもって言える作品です。観終わったあとには何か力をもらえる作品だと思います。ありがとうございます」
永作「今日は来て頂きありがとうございます!ゆっくりと観ていってください。観終わったあとに感じるもの、自分自身にあてはめて感じるもの、余韻みたいなものは、みなさんにいま必要なものになるかもしれません。二階席の後ろの立ち見のみなさま、どうもありがとうございます!足が疲れたら是非座ってご覧くださいね。もし見えなかったら、もう一度観に来てくださればと思います(笑)」
女優陣が迫真の演技で、女性の生き様を体現した本作。
井上「私が演じた恵理菜は稀有な環境で育ってしまったのでどこか遠い目をしてるんです。実際に演じてみて、なんでこんなに大人なんだろう、そんなに無理しなくてもいいのにな、なんてことを考えながら演じていました。すごく難しい役どころではありましたが、徐々に私の中で、恵理菜というキャラクターを愛せるようになりました」
永作「クランクインしてすぐに撮影したファーストカットが、冒頭のどしゃぶりの雨のシーンだったのですが、この撮影さえうまくいけば、なんとか乗り切れるんだという願かけを自分自身にして臨みました。クランクアップまでの間、薫役の渡邉このみちゃんとたくさんの時間を過ごさせて頂きました。いっしょにごはんを食べたり、現場でいっしょに遊んだり。こういった時間が、役柄の希和子の心情を育ててくれるので、大変よい役作りになりました」
それは薫を演じた子役にもいえることだ。
井上「私はリハーサル時にしかこのみちゃんに会えなかったのですが、このみちゃんのジッと見る目ヂカラが勉強させて頂きました(笑)」
永作「久しぶりに会えてうれしいです。撮影が終わってからはずっとこのみと呼んでいたので、さっき舞台裏で「薫、行くよ!」と声をかけたら、このみちゃんの顔がピキッ!と変わったのが印象的でしたね」
そんなキャストに対し、監督は賛辞をおしまなかった。
監督「今回の映画でいえば、本当に素晴らしい俳優さんに恵まれたな、と思います。普段の撮影だと、もう少し技術的なことを考えるのですが、現場で僕がやったことの9割がたは「難しい役だけど、あなたならできる、もっといける」ということを伝えることでした。このひとたちなら集中して必ずやりきってくれると信じることでした。それをみなさん、僕の想像した以上にやりきってくれたので、本当に感激しています。一生忘れられないクランクアップになりました」
日本公開=2011年4月29日
配給=松竹
公式サイト http://www.youkame.com/
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