[シネママニエラ]俳優の綾野剛が主演映画『日本で一番悪い奴ら』の初日舞台あいさつに登壇し、アクションシーン後の過激なセリフは、実は綾野の本音だったと明かし、客席を爆笑させた。綾野はこの日「初めてです」と鏡開きを体験した。
本作は、日本警察史上の最大の不祥事と呼ばれる「稲葉事件」をモチーフとした稲葉圭昭著「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」(講談社文庫)を基にしたエンターテイメント作。この日、会場を埋め尽くした観客の前に歓声を浴びながら登場した綾野ら“チーム日悪”の面々。映画そのままに“ホンモノ感”が漂うスーツに身を包んだ綾野は「朝からこのような問題作を見ていただきましてありがとうございます」と、早々に感謝の言葉。
上映後の舞台挨拶とあって、メガホンを執った白石和彌監督も「今回、公開後初めての舞台挨拶なので色々ぶっちゃけます!」と発して観客サービスに徹する。そして、今作で植野行雄(デニス)が演じたパキスタン人役を白石監督の「自宅近くのインドカレー屋の店員とギリギリまで迷っていた」とのエピソードが。いまさらのぶっちゃけに、タジタジする植野。
綾野は「この作品は意外と笑えましたか?」と問いかけると、満足した観客から大きな拍手が起きて、安堵の表情を見せる。監督は「この作品は完全に役者の映画、役者が輝いてなんぼ。悪い人達を演じ、舞台に上がっている役者さん達が輝ける作品になった」をチーム日悪の面々をねぎらった。
ちなみに植野のお気に入りのシーンは、綾野との刃物を使ったアクションシーンだと言い、檀上で再現する一幕も。そのシーンは撮影時、ケガをしないように何度も段取りを重ねたにも関わらず、本番では植野が段取りを無視した動きをしてしまった。植野の突進を避けるところで実際は3回ほど切りつけられていた!とのマル秘話までも。そのアクション後の綾野の過激なセリフは、綾野の本音だったことが明らかにされた。
最後に綾野は「社会が自主規制、コンプライアンスだとか潔癖症になっている中で、こうした作品が公開できるのは非常に重要です。皆さんで繋いでください!」と呼びかけると、会場から大きな拍手が起こり舞台挨拶は大盛り上がりで、終了した。この日はYOUNG DAIS、木下隆行(TKO)、ピエール瀧も登壇した。
映画『日本で一番悪い奴ら』(東映=日活配給)は2016年6月25日[土]より全国公開
公式サイト http://www.nichiwaru.com