[シネママニエラ]エンタメ映画もいいけれど、知識・教養を身に着けるきっかけに役に立つのが映画の魅力。2016年の夏に劇場公開されている映画３本――問題児の更生を描く『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』、五体投地で進むロードムービー『ラサへの歩き方 祈りの2400km』、ガーデニングの世界大会を舞台にした『フラワーショウ！』――を選出しました。
奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ
貧困層が暮らすパリ郊外のレオン・ブルム高校の新学期。様々な人種の生徒たちが集められた落ちこぼれクラスに、厳格な歴史教師アンヌ・ゲゲンが赴任してくる。情熱的なアンヌ先生は、生徒たちを全国歴史コンクールに参加するように促すが、「アウシュヴィッツ」という難しいテーマに彼らは反発する。
強制収容所の生存者＝生き証人の悲惨な状況を知った生徒たちは、この日を境に変わっていく。
（2014年／フランス映画／原題＝Les Heritiers／フランス語／シネスコ／105分）
映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』予告編
©2014 LOMA NASHA FILMS – VENDREDI FILM – TF1 DROITS AUDIOVISUELS – UGC IMAGES -FRANCE 2 CINÉMA – ORANGE STUDIO
監督＝マリー・カスティーユ・マンシオン・シャール
脚本＝アハメッド・ドゥラメ、マリー・カスティーユ・マンシオン・シャール
出演＝アリアンヌ・アスカリッド、アハメッド・ドゥラメ、ノエミ・メルラン、ジュヌヴィエーヴ・ムニシュ、ステファン・バック
映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』（シンカ配給）は2016年8月6日[土]よりYEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町、角川シネマ新宿ほかにて全国順次公開
公式サイト http://kisekinokyoshitsu.jp/
ラサへの歩き方 祈りの2400km
チベットの小さな村の村人11人が、聖地ラサ、そして聖山カイラス山へ。はるか2400kmをほぼ1年かけて“五体投地”で行く巡礼旅。映画は、この巡礼旅によって、チベットの人たちの生き方を浮かび上がらせていく劇映画だが、実際の村人が自分自身の役を演じ、しかもラサまでの道のりを五体投地で進む姿をリアルに映しているというから驚き。
（2015年／中国映画／英題＝Paths of the Soul／COLOR／チベット語／DCP／16:9／ DOLBY 5.1／115分）
映画『ラサへの歩き方 祈りの2400km』予告編
監督・脚本＝チャン・ヤン 撮影＝グオ・ダーミン
出演＝チベット巡礼の旅をする11人の村人たち
映画『ラサへの歩き方 祈りの2400km』（ムヴィオラ 配給）は2016年7月23日[土]よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
公式サイト http://moviola.jp/lhasa
フラワーショウ！
アイルランドの田舎で育ったメアリーは、コネもお金も経験もないなか「チェルシー・フラワーショー”で金メダルを獲る」と決意。わずか８枠に殺到した２０００人の応募者の中から見事合格し、型破りなアプローチで挑み、イギリスの権威主義がはびこるフラワーショーの歴史を塗り変えた。
（2014 年／アイルランド映画／原題＝Dare to be wild／カラー／DCP5.1ch／シネマスコープ／100 分／字幕翻訳:鈴木恵美）
映画『フラワーショウ！』予告編
© 2014 Crow’s Nest Productions
監督・脚本＝ヴィヴィアン・デ・コルシィ
出演＝エマ・グリーンウェル、トム・ヒューズ、クリスティン・マルツァーノ
映画『フラワーショウ！』(クロックワークス配給)は2016年7月2日[土]よりヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
公式サイト http://flowershow.jp/