水川あさみと竹野内豊

竹野内豊&水川あさみが夫婦漫才を披露

映画会見/イベントレポート 溺愛×偏愛シネマ

[シネママニエラ]5月14日公開の映画『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』完成披露試写会が東商ホールで行われ、主演の竹野内豊と水川あさみ、共演の山里亮太(南海キャンディーズ)と柄本明、そして本田隆一監督が舞台あいさつに登壇した。主演の竹野内と水川は、劇中同様の絶妙なかけあいトークを披露。その夫婦漫才のようなやりとりが、ホールを埋め尽くした多くの観客を魅了した。

水川あさみと竹野内豊
水川あさみと竹野内豊

同作は、4年間の交際を経て結婚した大木信義(竹野内)と咲(水川)の新婚でありながら倦怠期なふたりが体験する、怪しげな占い師(樹木希林)に勧められて出かけた新婚旅行(1泊2日の“地獄”+温泉付き)での出来事……という、岸田國士戯曲賞を受賞した演劇界の俊英・前田司郎の小説を映像化したもの。

竹野内豊&水川あさみが夫婦漫才を披露
水川と竹野内の夫婦漫才?!

予告編でも謳っているが“前代未聞の”という表現がぴったりの本作。でも、そんな世界観から目が離せなくなる展開が待っている。メガホンを執ったのは、映画『GSワンダーランド』も好評を博した本田隆一監督。その才能に驚きを隠せないとばかりに、竹野内が「地獄の一本道の撮影をした日は雪が降って寒かったし、(天気のせいで)前後がつながらなくなるから、撮影は中止だと思った。でも監督が『大丈夫です!“地獄では天使がくると雪が降る”という台詞を入れますから』と続行宣言したこと。それにラストは雲ひとつない青空の下で撮影される予定が曇天で。そしたら監督が『空を映さなければいい!』と決断。あるものを高くして……」と臨機応変さを絶賛した。寡黙な竹野内が、「すみません、話が長くて……」と断るほど、饒舌だったのは印象的。

水川あさみと竹野内豊(全身)
水川あさみと竹野内豊

そんな竹野内は、本作について「初めてのコメディで嬉しかった。樹木(希林)さん、片桐(はいり)さん、荒川(良々)さん、でんでんさん。あ!……(と壇上に並ぶ山里に気付き)山里さん(笑)、という僕にはない引き出しをお持ちの方々と共演できました。それに、ただの笑いに終わらず、淋しさや切なさが込められています。そして説明台詞がないにも関わらず、キャラクターの人間性が分かるところが素晴らしい」と語った。

初共演で夫婦役を演じた水川との相性もバッチリで、この舞台上でも「(竹野内が演じた)信のキャラは素(の竹野内)に似ています」と水川が述べると、即座に「そんなことはないです! 僕はもっとかっこよくて、しっかりしています」と竹野内が反論するも。水川が「竹野内さんはクールで硬派なイメージでしたけど、やさしくてのんびりしている方ですよね?」と強調。さすがに竹野内は「まあ、そういうことにしておきましょう」と大人の対応で受け止めていた。

映画『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』完成披露試写会
完成披露試写会

このような夫婦漫才風なやりとりは、現場でもあったとか。カップルのたわいない会話を演じる際に「水川さんは台詞を覚えるのが早い(竹野内)」と明かし、水川と“NGを出した場合はジュースを御馳走する”といった賭けをして乗り切っていたという。しかしながら、この夫婦の魅力を「2人の間には偽りがない(竹野内)」と「理想的な夫婦(水川)」と表現した2人。この夫婦の姿こそ、本作の見どころに違いない。

劇中では英国俳優のヒュー・グラントに匹敵するほど、絶妙なコミカルさを見せていた竹野内。そんな新たな魅力が見られたことは貴重だし、この夫婦ステキと感じられたこと、そして新婚“地獄”旅行も行ってみたい!と思えるほど、明るい気分になれるオススメ作品です。

日本公開=2011年5月14日
配給=ギャガ
©映画 「大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇」製作委員会
©Julie Minami

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