[シネママニエラ]5月16日(現地時間)、第64回カンヌ映画祭コンペティション部門最大の注目作である、テレンス・マリック監督の第5作『ツリー・オブ・ライフ』の記者会見が行われ、主演兼プロデューサーを務めるブラッド・ピット、彼の妻を演じたジェシカ・チャステイン、プロデューサーのデデ・ガードナー、サラ・グリーン、グラント・ヒル、ビル・ポーラッドの6人が登壇した。公式の場に現れないことで有名なテレンス・マリック監督は、最高峰のカンヌにも関わらず、会見に参加しなかった。
カンヌ映画祭で世界初披露された映画『ツリー・オブ・ライフ』は、テキサスに暮らす5人の一家の40年にわたる物語を通して、“生きるということ”や家族など人間の根源を問う内容。今年のコンペ作品の中でも、22日に発表される最高賞である“パルム・ドール”に最も近い存在と噂されている作品だ。
ブラッド・ピットは「自分が手がけなければならないと感じ、4年前から参加した」と、熱い想いを述べた。また、「この映画が描いている永遠の命題についてスタッフ、キャストと一緒に考えてみた。子供たちは厳格な自然である“父”と、恵みと愛の象徴である“母”との間で揺れながら成長していく。この映画は何故、何のためにこの世に生まれて、そして死んで、一体どこに行くのかを描いた作品だ。この家族は、自分の少年時代と少し似ている。脚本を読んだ時、自分が幼かったころを思い出した。自分の父親は、あそこまで厳格ではなかったが、どこか似ているところがあった」。
そして監督の素顔にもふれた。「とても優しい人で、一日中よく笑っている。トイレにも行くよ(笑)。毎日喜びを見出して、キャラクターを愛しみ、とてもリスペクトしてくれる」
19時からの公式上映の前のレッド・カーペット・セレモニーには、ショーン・ペンが登場。ブラッド・ピットとショーン・ペンは、久しぶりの再会を祝いレッド・カーペット上でガッシリと抱き合って挨拶。2人はジェシカの手をとり、観客の声援に応えていた。
映画『ツリー・オブ・ライフ』ストーリー
1950年代半ばの中央テキサスの小さな田舎町。幸せな結婚生活を送るオブライエン夫妻と、彼らの子供である3人の兄弟。父(ブラッド・ピット)は信仰に厚く、成功するためには“力”が必要だと考えている厳格な男。母(ジェシカ・チャステイン)は、自然を愛で、子供たちに対しては精いっぱいの愛情を注ぎこむ優しい女。だが、3人兄弟の長男ジャックの心は、そんな両親の狭間で常に葛藤していた。
大人になって“成功”したジャック(ショーン・ペン)は、深い喪失感の中、自分の人生や生き方の根源となった、テキサスの小さな街で家族とともに過ごした少年時代に想いを馳せる。「父さん、あの時の僕はあなたが嫌いだった」
映画『ツリー・オブ・ライフ』予告編
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・映画『ツリー・オブ・ライフ』を観て困惑したあなたへ/魂の映画を観る秘訣
原題=The Tree of Life
日本公開=2011年8月12日
配給=ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
公式サイト
©2010 Cottonwood Pictures, LLC. All Rights Reserved
カンヌ写真© Kazuko Wakayama
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