5月15日(現地時間)、映画『マイウェイ』の製作記者会見が第64回カンヌ国際映画祭にて行われ、オダギリジョー、チャン・ドンゴン、ファン・ビンビン、カン・ジェギュ監督が登壇。実在した朝鮮兵のエピソード知った、カン・ジェギュ監督が製作。実話を基にした作品であるが、カン・ジェギュ監督は「この映画は、6年前に見つかった一枚の写真からはじまりました。ノルマンディでドイツ軍として捕まったアジア兵士のお話です。戦争だけではなく、人間の姿を描いています。敵と味方という描き方はしていない。お互い憎み合っていた者たちが、戦争の極限の中で友情が芽生え理解し合う話しを描いています」とコメントした。
劇中で、日本語、ロシア語、ドイツ語のセリフをこなした、オダギリジョーは「毎日死にそうで、本当に苦しい毎日をここ7か月ほど韓国で撮ってきました。後1か月のラトビア撮影で全終了となるのですが、まだまだ死にそうな日々が続くんだろうなと思っています。これだけ役者が苦しい目にあう作品もめずらしいと思うので、見ていただくのも心苦しいのですが、でもその分楽しんでいただけるところも多いと思うので、完成したら是非見ていただければと思います」
日本軍に強制徴用され、戦場に行く事になったマラソン選手を演じた、チャン・ドンゴンは、「私の場合は、韓国語と日本語をこなさなければいけませんでした。以前も日本語で演技をしたことや、言語が違う役者さんと共演した経験はあります。その度に感じることですが、演技というのは、単純に言を交わすということではなく、お互いの感情や気持ちを共感することであり、それには言葉が通じるかどうかはさほど重要ではないと思います。今回も改めてそれを感じました。ファン・ビンビンさんとの撮影は、劇中で私は中国語がわからない設定だったため、演技に全く支障はありませんでした(笑)」
総製作費約21億円(300億ウォン)は、韓国映画史上最高額。2010年11月にクランクインし約8か月間、156回にも及ぶ撮影が続いた。このカンヌでの製作会見後、6月中旬までクライマックスの“ノルマンディ”での戦闘シーンを、第二次世界大戦当時のノルマンディと瓜二つの地形を持つ、バルト海沿岸に位置するラトビアで撮影する予定だという。
映画『マイウェイ』公式ストーリー
1928年、日本統治下の朝鮮・京城(現ソウル)。憲兵隊司令官を祖父に持ち、何不自由ない暮らしを送る長谷川辰雄(オダギリジョ―)は、使用人として雇われた一家の少年ジュンシク(チャン・ドンゴン)と出会う。
あまりにも境遇の異なる二人であったが、走る事が好きな二人は良きライバルとして成長した。時代が違えば親友になれたかもしれない二人の微妙な関係は、次第に国同士の戦いになり、憎しみ合うようになってしまう。そしてロンドンオリンピックの選考会での、ある事件をきっかけに、二人の人生は大きく変わってしまう。
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英題=MY WAY
日本公開=2012年1月14日
配給=CJ Entertainment Japan、東映
公式サイト
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c Kazuko Wakayama
出演:オダギリジョー
販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
(2012-06-06)
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