左から塚本晋也、浅野忠信、スコセッシ監督、ガーフィールド、窪塚洋介、イッセー尾形、映画『沈黙-サイレンス-』LAプレミアにて

窪塚洋介×浅野忠信×塚本晋也×イッセー尾形、映画『沈黙』LAプレミアに出席

映画会見/イベントレポート

遠藤周作の戦争文学「沈黙」が、アカデミー賞監督マーティン・スコセッシの手によって完全映画化されたことで話題の映画『沈黙−サイレンス−』(原題 Silence)のロサンゼルスプレミアが、現地時間1月5日18時よりDGA(DIRECTORS GUILD OF AMERICA)にて開催された。本作で日米のキャスト陣が肩を並べて公の場に登場するのは初の機会。スコセッシ監督を囲んで、日米キャストが顔を揃えたレッドカーペットイベントは、場内からの盛大な拍手に包まれた。

左から塚本晋也、浅野忠信、スコセッシ監督、ガーフィールド、窪塚洋介、イッセー尾形、映画『沈黙-サイレンス-』LAプレミアにて
左から塚本晋也、浅野忠信、スコセッシ監督、ガーフィールド、窪塚洋介、イッセー尾形 ©2016 FM Films, LLC. All Rights Reserved.

巨匠マーティン・スコセッシ監督が原作と出会ってから28年、読んだ瞬間に映画化を希望し長年に渡り温め続けてきたという本作。世界最大級、数多くの大作映画を送り出してきた会場となったDGAには、30メートルにわたるレッドカーペットが敷かれ、世界中の期待を一身に集めるキャスト・スタッフ陣に、米国を始め世界各国のメディア500人超が押し寄せた。

レッドカーペッドは、マーティン・スコセッシ監督をはじめ、棄教したとされる師フェレイラの真実を確かめるために長崎に潜入する主人公ロドリゴを演じたアンドリュー・ガーフィールドが登場。さらに物語の重要な鍵を握るキチジロー役をオーディションで勝ち取りハリウッドデビューを飾った窪塚洋介、ロドリゴに棄教を迫る通辞(通訳)役の浅野忠信、禁教下でも信仰を捨てない敬虔な信者モキチを演じる塚本晋也、そして井上筑後守を演じLA批判家協会賞助演男優賞次点となったイッセー尾形も駆けつけ、ハリウッドのレッドカーペットに豪華キャスト陣が揃った。

アンドリュー・ガーフィールドは「スコセッシ監督と一緒に仕事が出来たことに感謝している。窪塚洋介さん、浅野忠信さん、イッセー尾形さん、塚本晋也さん、皆さんと一緒に仕事が出来て光栄。尊敬の念を深め、強い影響を受けた」とコメント。窪塚と2ショットの場面もあり、窪塚が完成した作品に「すごく驚いて、涙が止まらなかったよ」という感想を述べると、ガーフィールドが「映画の中の君は本当に素晴らしかった」と応じる場面もあった。

この日、和服姿で登場した窪塚は「(本編を見て)浅野さんやイッセー尾形さん、塚本さんらが役をまっとうする姿に胸を打たれて、ストーリーとは関係の無いところでも涙を流しました」と、日本人キャストの奮闘を讃えた。

通辞役の浅野忠信は「監督が常に見てくれていて、豊かな演技が出来た」と話し、アンドリューとの共演について「彼は相当役になりきってたから、役と同様あまりコミュニケーションは取らず、厳しく接してくれてとても有り難かった」と振り返った。

尾形は「感無量です。作品を観てもう言葉が出なかった。ガーフィールドとは、全部本番のコミュニケーションだった。(演技をする)彼の心が動いたと思ったら、刺しにいく」ような撮影と表現。

海の中で磔にされるという過酷な撮影に挑んだ塚本は、「本当にこの日がくるのが待ち遠しかった。尊敬する監督の映画に自分が映っていることか不思議で、まだ信じられない。(スコセッシ監督の演出で)一番勉強になったのは俳優への配慮と、俳優を自由に演技させる場を整えてくれる」と、映画監督としての現場で学んだことを語った。

昨年に続いて、スコセッシ監督の再来日も予定されている。

映画『沈黙-サイレンス-』あらすじ

17世紀、江戸初期。幕府による激しいキリシタン弾圧下の長崎。日本で捕えられ棄教したとされる高名な宣教師フェレイラを追い、弟子のロドリゴとガルペは日本人キチジローの手引きでマカオから長崎へと潜入する。日本にたどりついた彼らは想像を絶する光景に驚愕しつつも、その中で弾圧を逃れた“隠れキリシタン”と呼ばれる日本人らと出会う。人の強さ、弱さとは何か? 信じることの意味とは? そして、生きることの意味とは?

映画『沈黙-サイレンス-』予告編

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映画『沈黙-サイレンス-』(KADOKAWA配給)は2017年1月21日[土]より全国公開

映画『沈黙-サイレンス-』公式サイト
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LA批評家協会 映画『沈黙』のイッセー尾形を高評価★★!
映画『沈黙-サイレンス-』(原題 Silence)
映画『沈黙』マーティン・スコセッシ×窪塚洋介×浅野忠信の以心伝心
塚本晋也監督「危険な地域での撮影は常に緊迫感があった」

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