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永瀬正敏「カンヌ映画祭は特別」、河瀨直美「映画人が映画愛を感じる場所」

フランスで開催中の第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品の映画『光』公式記者会見とフォトコールが現地時間5月23日に行われ、河瀨直美監督をはじめ、主演の永瀬正敏、水崎綾女、神野三鈴、藤竜也、澤田正道プロデューサーが出席した。

©Kazuko Wakayama  
  ©2017 “RADIANCE” FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、KUMIE

タイトルに込められた思いを問われると、監督は「とても勇気のいるタイトルでした。光はどこにでもあって、どこにでもみんなを照らしていて、だからこそ見えない、認識されない存在でもあると思っています。あたり前に今日も太陽が昇ってくる、その世界の当たり前は、続いていくんだろうか。私たち人類はこの先どれくらい地球で生きられるのだろう。私はこの先映画をどれくらい作れるんだろう。それは誰にもわからない。でも、作った映画は永遠に残ると信じたい。私は魂を捧げました」と話す。

永瀬正敏「カンヌ映画祭は特別」、河瀨直美「映画人が映画愛を感じる場所」

永瀬は映画『ミステリー・トレイン』で初カンヌ映画祭を経験し、一昨年は『あん』、昨年の『パターソン』、そして『光』と3年連続でカンヌ映画祭に作品が出品されている。そんな永瀬にとって本映画祭は「世界中に広がるきっかけになると思うので、特別な場所だと思います」と述べ、主演としてカムバックしたことは「恵まれています」と謙虚。そして「とても監督に感謝しています。何度も国際映画祭に連れてきていただいて、本当に嬉しいです。また河瀨監督に連れてきて欲しいです」と感謝と意欲を同時に語る場面も。

初の商業映画『萌の朱雀』でカメラ・ドール(仏語La Caméra d’or)を受賞していることから、カンヌの申し子とも称されている河瀨監督。節目の年を迎えた同映画祭に「70周年おめでとうございます。70年という時代をトップで走り続けることへの苦労が理解できます。映画人が映画を愛していると感じる場所です。これからも仲間に入れていてください」と改めてラブコールを送った。

河瀨直美

「この映画は最悪な暗闇のなかに指す一筋の光を表現しようと決意しました。前作『あん』で音声ガイド制作者からの資料を見たときに、すべての人に届けようとしている映画愛に気づきました。そういう人たちを主人公にして、映画への愛を描けると考えました」

永瀬正敏

「監督の世界観は役を演じるというものではなく、役そのものを生きることが一番中心に置かれた現場です。そのための場所を監督が作ってくださる。ですので「よーい、スタート!」といった声がかからないスペシャルな現場です。いつ撮影されてもいいように、いつも僕たちは役を生きています。撮影に入る1か月前から撮影地の奈良でたくさんの方々にお会いしまいたし、雅哉の家に2週間住んで、雅哉としての経験値を積んでいった感じです」

映画『光』(組画 制作、キノフィルムズ 配給)は2017年5月27日[土]より全国公開
映画『光』公式サイト
公式SNS 映画『光』Twitter | Instagram | 映画『光』facebook

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