来日中の俳優キアヌ・リーヴスが6月13日、映画『ジョン・ウィック:チャプター2』のジャパンプレミアに、チャド・スタエルスキ監督とともに出席。出来栄えを問われるとキアヌは「とにかく楽しい。全部が魅力になったと思う。ソウルフルだしアクションも最高」と熱弁を奮い、「本作には監督の人生の全てがアイディアに結びついていると思う。それに銃撃戦は、狭い空間でピストル、ライフル、ショットガンを次々に使う場面。じっくり見て欲しいな」とアピールした。入場は中通路を通って、客席ファンと交流をはかり、かけ足でステージ中央に。檀上でも左右のカメラマンのために自らステージ脇に歩み寄るなど積極的に動いたのが印象的だ。

本作はキアヌが伝説の殺し屋ジョン・ウィックを演じた映画『ジョン・ウィック』の続編。愛妻のために稼業を引退した彼が、大切な思い出をふみにじる悪党を壊滅へ。本作では殺し屋復帰を耳にしたイタリア人マフィアとの因縁を描く。キアヌは「前作の5日後からはじまるけれど、本作から見てもたのしめるように作った」と話す。
チャド・スタエルスキ監督は「アクションは、ジョン・ウィックのレベルアップのために、キアヌのレベルアップを進めた。5か月の特訓では、柔術、柔道、サンボ(=ソ連の軍事術)、ガンフー、カンフー、ドライビング、フォーリング、ファイテイングを経て、それでも生き延びたキアヌはすごいだろ!」と得意満面。さらに影響を受けたのは、「黒澤明監督の作品、日本のアニメーション作品、セルジオ・レオーネ監督の西部劇『夕陽のガンマン』」(監督)。「『燃えよドラゴン』、黒澤明監督の作品の三船敏郎、それから千葉真一(サニー千葉)、『フレンチ・コネクション』など」(キアヌ)と明かした。

監督はスタントマン出身で、キアヌ主演の『マトリックス』シリーズではキアヌ扮するネオのスタントも務めた間柄。そのためスタイルも抜群だ。さらに本作では同シリーズのモーフィアス役の俳優ローレンス・フィッシュバーンが参戦。「彼は役者としても人としても最高。『マトリックス』以降も交友は続いていて、前作を見て「すごく良かった」と言ってくれたので、「だったら2に出ない?」と声をかけたところ、「スクリプトを読みたい」というので、チャドに連絡した」というキアヌ。監督も「ローレンスにeメールでスクリプトを送ったら、1時間で「イエス!」という返事が着て、なんとその1週間後には撮影に入っていたんだ」と出演経緯を説明。

『マトリックス』トリオの再タッグとあって、注目を集めた本作は2月10日に全米公開(589館)され、前作の2倍以上の成績(約3千万ドル=約30億円)を上げる大ヒットスタートをきった。しかも、8日間で前作の興収(前作総興収約4,3千万ドル)を超える、約4,6千万ドルを記録しジョン・ウィック旋風を巻き起こした。このことからもシリーズ化を熱望する声が。

司会がチャプター3製作決定の噂に触れるや、キアヌはタイムアップのTサインを示して遮った。そして、改めて「運が向けばシリーズ化できると思いますよ。チャプター3が製作できればいいなと願ってはいるけれど、まずは観客がこのチャプター2を気に入ってくれないとね。そうすれば可能性ができる」と煽ることを忘れない。さらに隣の監督に向かって「ぜひ」と続編熱望をアピール。

イベントの後半には「あの鐘を鳴らすのはあなた」の代表曲を持つ、芸能活動50周年の歌手・和田アキ子が来場。「あの鐘を鳴らすのはキアヌ」を実現させるべく、ダイヤのジュエリーと黒のロングドレスでドレスアップした姿に、キアヌは「お美しいし、お似合いです」と絶賛。スタッフによると、キアヌと監督の二人は事前に歌唱する和田の姿を動画で見ており、ヒット祈願の鐘鳴らし演出への参加を快諾。

監督も「『ジョン・ウィック』続編があれば“オヤブン役”でぜひ出演して!」と、和田の役柄をわざわざ日本語で「オヤブン」と強調して、その審美眼を披露していた。これを聞いた和田は「その言葉信じますよ! 以前出演した『必殺人』シリーズでは素手=ゴッドハンドで人の首を一回転させましたから。親分役であれば役作りは不要です」と笑いを交えて返答し、客席に笑いをもたらした。
【おまけ】
14日の午後、ラーメン店にキアヌ出没!
「九州じゃんがら赤坂店」を訪問し、ギョーザがないことを寂しがったそうだが、味には大満足だったようだ。
映画『ジョン・ウィック:チャプター2』(ポニーキャニオン 配給)は2017年7月7日[金]よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国公開
映画『ジョン・ウィック:チャプター2』公式サイト
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