俳優のディーン・フジオカが6月20日、外国特派員協会にて主演映画『結婚』の記者会見に応じた。流暢な英語とキラースマイルを連発し外国特派員記者を含めた取材陣をメロメロにした。本編映像とともに、ピアノ演奏シーン秘話等を(2日間に分けて)お伝えする。
映画『結婚』日本外国特派員協会上映会+会見フォトギャラリー
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本作は、直木賞作家・井上荒野著の同名小説を、ディーン・フジオカ主演で実写映画化。ディーン演じる結婚詐欺師・古海健児(うるみ・けんじ)の想いと彼に関わる女性たちの姿を捉えていく愛の物語。主題歌はDEAN FUJIOKAの楽曲「Permanent Vacation」(A-Sketch)。
この会見には西谷真一監督も同席し、本作でディーンと3作目のタッグを組んだ「(ディーンの)魅力を世の中に発信したい」という企画意図を穏やかな口調で訴えた。NHK連続テレビ小説「あさが来た」の演出を機に「ファンになった」という西谷監督。ファンムービーとしての側面にも言及する。
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“おディーン様”の生英語が聴ける貴重な会見に、女性記者が多く集ったこの日。ディーンらの登場はカメラ・フラッシュの嵐となり、ディーンが思わず「フラッシュがすごい!」と述べて苦笑いを浮かべる場面も。5か国語を操る国際派俳優として英語・日本語を巧みに駆使し、誠実に質問に答えた。
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ディーン・フジオカ 主演映画『結婚』ピアノ演奏シーン秘話語る
ピアノ演奏はダブル(ふきかえ)なしかを問われたディーンは「Yes,I did!」、それに「全部自分でやりましたよ(笑)」と英日で即答。そして「技術的にすごく難しいシーンでした。撮り方は色々ありますが、曲を弾き、セリフを喋りというミュージカルのようなアプローチは初めてで、すごく集中力が必要でした」と話す。25日に解禁となった本編映像で、その様子をご覧いただきたい。この演奏は録音ではなく、撮影時にディーンが即興で弾いたものがそのまま使用されているという。
ディーン・フジオカのピアノ演奏- 映画『結婚』本編映像
©2017「結婚」製作委員会
そんなディーンは古海健児の役作りについて、「不思議ですけど、神田駅の線路脇の道を歩きながら、携帯電話で会話をする場面で、この役のスイッチができました。古海というキャラクターの方向性を感じられて、そのあとの肉付け作業でもアイデアが湧き出るようになった」と述懐。

そこから「俳優の仕事内容の実作業は、詐欺師に近い部分があると思っている」という結婚詐欺師に関する見解を述べた。ただしその違いを「求められた役を求められた場所で求められたタイミングでやるプロフェッショナルな職業が俳優だとしたら、詐欺師は自分のエゴのために法律を破り人を傷つける結果を生む」のだと冷静に分析する。
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監督自身は結婚を「癒し」と捉えており、ディーンは「色々なテクニックを使って、女性を幸せにした。大事なのは気持ち。相手に対して好意・興味を持つこと。何を考え、何を求め、そこに居やすいようエスコートすること」と同調。けれども「相手を思うのは本来はピュアな気持ちのはず。それが、ねじれて倒錯して詐欺に繋がるのが、この作品」だと、うまくまとめた。

前述したように俳優ディーン・フジオカと、アーティストDEAN FUJIOKAの顔を持つ彼の歌に関する持論も聞けた。まず、主題歌は「古海の独白にするため、撮影中にに浮かんだ単語を控えておいて、クランクアップしてから歌詞に落としこんだ」と説明。
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そして「挿入歌の「浜辺の歌」をすごく気に入っている。母子の関係性・つながりを表していて、それが真逆の作用をしている点が好き」だとし、「母との関係があれば、女性との関係もそうはならなかったのかもしれない」と、古海の気持ちに寄り添った。
なお、この会見次点での海外配給は未定であり、海外特派員記事の波及効果があることを願うばかり。
映画『結婚』本編映像
©2017「結婚」製作委員会
映画『結婚』(KADOKAWA配給)は2017年6月24日[土]より全国公開
映画『結婚』公式サイトhttp://kekkon-movie.jp/
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