沼田まほかる著の人気ミステリー小説の待望の映画化! これまでに『凶悪』や『日本で一番悪い奴ら』といったノンフィクションを原作に骨太な社会派エンターテイメントを作り出してきた白石和彌監督が、蒼井優と阿部サダヲをW主演に本格的な大人のラブストーリーに挑む。
“全員最低なのにまぎれもない愛の物語”が描かれる本作。蒼井演じるクレーマーで自分勝手な女・十和子や、阿部演じる不潔で下劣、そのうえ十和子に異様な執着を見せる男・陣治。監督は「原作を最初に読んだときに蒼井さんが思い浮かびました。他の人にはオファーしておらず、蒼井優さんじゃなければ成立しなかったと思います」と話す。
©2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会
そして、松坂桃李演じる一見誠実そうな風貌ながらとにかく薄っぺらな水島、竹野内豊演じる十和子の昔の恋人であり、自身の出世や保身のためなら女を道具に使うことも厭わない黒崎と、全員共感度0なクズなキャラクターたちばかりだ。
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十和子という人は、自分に対する諦めができない人。かといって何か行動を起こすわけでもない、甘ったれた女性。共感は全くできない役だったけれど、ご覧になる方に自ら嫌われる勇気をどこまで持てるのか、試したいと思いました。そして白石監督であること、阿部さんとも(同じ作品に出演したことはあったけど)共演は初めてなのでご一緒してみたかったです。演じる上での不安もありましたが、白石監督と初めてお会いした時に、「最低なヒロインですね」と私が言ったら、「そうなんです、最低なんです。1ミリもいいところがない。それでも魅力的な女性なんです」とおっしゃってて。その言葉で、脚本通りにできればいいと思えました。
©2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会
食べ方が汚いとか、たんが絡んだ咳をするとか、とにかく汚い男に見せるために、監督と色々相談しました。現場ではスタッフの方達とも楽しみながら、汚い男を追及しました。蒼井さんとの共演はほぼ初めてなのですが、今乗ってる女優さんと言ったらこの人!って必ず名前が上がる方だし、最近は迫力も出てますよね。実際すっごい迫力ありました(笑)一緒にお芝居していて楽しかったです。
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(自身の役柄について)水島真と書いて、ペラペラぺラ男と読む。薄っぺらい男だと思いました。(初参加の白石組は)油断のできない現場でした。台本を読んだだけでは想像ができないことが現場で次々と襲い掛かってくる。巻き起こるんじゃなくて襲い掛かって来るんです。すごく面白い体験でした。(初共演の蒼井優さんは)「すごい」の一言。数々の作品の先頭に立って、走って、何かを残して続けてきた人のすごさを、お芝居を通して体感できました。とても貴重で有難かったです。僕は映像作品で初めての濡れ場だったのですが、相手が蒼井さんというのはとても光栄でした。
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(自身の役柄について)救いようのない人物でしたので、役柄に対し共感出来る要素は一つもなかったです。黒崎を演じるにあたり、この人は幼少期からどの様な人間関係の中で、どんな人生を辿って生きて来たのか、時折ふと思い浮かべていました。そして、初めて白石監督とお会いした時、役柄について相談した所「黒崎は最低で最高です!!」と意味不明な事を仰っていて、この人面白いなーと思いチャレンジしてみたくなったんです。救いようのない役に挑む事で、白石監督に私が救ってもらいたかったのかも知れません(笑)。(初共演の蒼井優さんとは)僭越ながら、表現の場は様々な誘惑も多く、自意識過剰になって必要以上な欲をつい出したくなりがちで、私自身、大切な事を見失った苦い経験が幾度となくありました。蒼井さんは役者である前に、人として生きて行く指針をご自身の中にしっかり持っていらっしゃる方。だからこそスクリーンの中に映る蒼井さんは偽りが見えない…そう思います。近い未来で、また別の役柄を演じる蒼井さんをぜひ目の前で拝見したいです。
©2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会
映画『彼女がその名を知らない鳥たち』特報
©2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会
映画『彼女がその名を知らない鳥たち』(クロックワークス 配給)は2017年10月28日[土]より新宿バルト9ほか全国公開
映画『彼女がその名を知らない鳥たち』公式サイト
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彼女がその名を知らない鳥たち(蒼井優× 阿部サダヲW主演×白石和彌監督) – 映画予告編・作品情報
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