俳優の堤真一がWOWOW主演ドラマ「名刺ゲーム」の第一話完成披露試写会に出席し、劇中で共演の岡田将生から地下室に監禁される男を演じたが「監禁?!されるセットの居心地は良かった」と打ち明けた。このイベントには共演の岡田将生、原作の鈴木おさむ氏も登壇した。
人気放送作家・鈴木おさむが、エンタメ業界の裏側を描いた同名小説をベースとしたヒューマン・サスペンス。「名刺」で生×死を賭ける、人生最大の罰ゲームから導きだされる結末はいかに?
人気バラエティ番組を手がける敏腕プロデューサーの主人公・神田達也を演じたのは堤。そして、堤演じる神田を監禁し名刺ゲームを仕掛けるキーパーソンとなる謎の男 X(エックス)を演じたのは岡田。
ゲームの監禁シーンは、地下室でほぼ缶詰状態で撮影したという。朝から晩まで岡田と一緒だったという堤は、「最初は圧迫感があったけど、1週間目ぐらいには、4畳半に暮らしてるみたいで、ものすごく居心地が良くなっちゃって(笑)」と笑顔を見せる。すると岡田は「本当に堤さんは『家か!』と思うぐらいに、くつろぎ出して。スタッフさんから『堤さん、ここは控え室じゃないんで!』と言われるぐらいでした」と緊迫の展開とは裏腹に、居心地の良さを振り返った。
とはいえ、監禁状態を演じた缶詰状態が本当に心地よかったわけではなく、影の努力が明かされていた。堤は「ストレスを引きずらないように、ずっーとしゃべってましたね」と大人の余裕。一方の岡田は「僕は台本の2、3ページにわたるセリフがあるから必死です。それなのに先輩がしゃべってるから、ずっと聞かなければいけなかったです。それで、そのストレスをお芝居でぶつけることにしました! 内心は“この野郎、ずっとしゃべりやがって!”です(笑)」。そのようなことを言えるほど和気あいあいとした雰囲気を伺わせていた。
そして、このような物語を創作した経緯について、鈴木氏はバラエティ番組のヤラセについて週刊誌の連載をしていたとき、「自分の関わった番組で似たような問題が起きて、『うわっ!(大変、本当か)』と思ったことがある」。番組名はここでは言えないけれど、「僕はすっごく観ていたので、結局そうなのか。なんだよ、この業界は!」と憤りを言葉にしたのは岡田。そんな純粋な姿を、この場でみせる岡田のことを見つめるファンの目線はやさしい。
さらに、鈴木は「ヤラセは絶対にダメです! でも、僕が言いたかったのはその罪を責めるだけではなく、その人たちがなぜそうせざるを得なかったのかという人間の物語を知ってほしかった」のだと強調。バラエティ番組はドラマとは異なり、その性質上終わりがなくエンドレスであるがゆえに、誤った方向に進んでしまう可能性にも言及していた。
視聴者へのメッセージはこちら
仕事場、職場において、自分が気づかないところでいろいろなドラマがあること。それに、自分から見れば悪でも、相手は正義だと思っていることもあるということをバラエティ番組を通して描きたかったんです。
エッジが効いた作品です。本当に人間で多面的なんだなと思わされました。物語を最後までご覧くださると、感じることがあると思うので、よろしくお願いします!
僕はまだ一話しか見ていませんが続き(を見るの)を楽しみにしています。テンポの良さと、じっくり見せていくところの緩急が素晴らしい作品です。ぜひ最後までご覧下さい。
名刺ゲーム – WOWOW連続ドラマメイキング映像
©WOWOW
堤真一×岡田将生「名刺ゲーム」で共演「驚きの結末を楽しみにして」
鈴木おさむ著「名刺ゲーム」(扶桑社)をAmazonで購入する