カンヌ国際映画祭最高賞であるパルムドールに輝いた映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(原題 THE SQUARE )はアート界で成功を手にしたエリート紳士の本性に迫る物語。
本作は、権威ある現代アート美術館のキュレーターが、盗まれた財布とスマートフォンを見つけるために“ある行動“を取ったことで予想外の事態に巻き込まれていく様を描く。
映画『フレンチアルプスで起きたこと』で「壊れゆく家族の絆」を描き、大きな話題を呼んだスウェーデンの俊英リューベン・オストルンド監督が、アート界で成功を手にしたエリート紳士が遭遇する様々なハプニングを通じ、他者への無関心や欺瞞、階層間の断絶といった現代社会の問題を、痛烈な笑いたっぷりに美しくエレガントに浮かび上がらせている。
本作はパルムドール受賞以降も、ヨーロッパ映画賞で6冠に輝くなど世界中の映画祭を席巻しており、これまでに16の賞を受賞、14のノミネートを果たした。さらに、アカデミー賞外国語映画賞ではスウェーデン代表に決まり、オスカー獲得への期待も高い。
映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(トランスフォーマー配給)は2018年4月28日[土]よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマ、立川シネマシティほか全国順次公開
映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』あらすじ・データ
クリスティアンは、著名な現代アート美術館のキュレーターとして周囲の尊敬を集めていた。離婚歴があるが、2人の娘の良き父であり、電気自動車に乗り、慈善活動を支援している。彼の次の展示は、「ザ・スクエア」。通りかかる人たちを利他主義へと導くインスタレーションで、他人を思いやる人間としての役割を思い出してもらおうという試みだ。しかし、自分の理想通りに生きるということは時に難しい。クリスティアンは、自分の携帯電話と財布を盗んだ泥棒に対して取った愚かな行動によって、取り返しのつかない状況へと引きずり込まれていってしまうのだった。
監督・脚本 リューベン・オストルンド『フレンチアルプスで起きたこと』
製作 エリック・ヘルメンドルフ『フレンチアルプスで起きたこと』、フィリップ・ボベール『散歩する惑星』 撮影 フレドリック・ウェンツェル『フレンチアルプスで起きたこと』 |出演 クレス・バング、エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、テリー・ノタリーほか
(2017年 /スウェーデン、ドイツ、フランス、デンマーク合作映画/ 英語、スウェーデン語/ DCP/ カラー / ビスタ/ 5.1ch / 151分 字幕翻訳 石田泰子 )
映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』予告編
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映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』公式サイトhttp://www.transformer.co.jp/m/thesquare/
町山智浩、徹底解説!映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』