巨匠・陳凱歌(チェン・カイコー)監督の最新作『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』で主演をつとめた俳優の染谷将太が、もし同作を空海本人が観たら?という問いに、「空海さんは、どのようなことでも受け止める心の広い方。ですので、無言で微笑むと思います」と答えた。
本作は夢枕獏著の小説「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」をベースに、空海が長安にやってくると言う設定はそのままに、当時の中国には非常に有名な詩人の白楽天をパートナーに翻案し、この二人(空海と白楽天)がコンビを組んで時間と命をかけて、楊貴妃の不思議な死についての謎を究明する展開。
染谷は、空海に対して「元々は少し人間離れしたイメージがありました。でも、自分の中ではスーパースターです」と明かし、「この映画における空海は、どこか親しみやすく、ユーモアもあり、人間味も垣間見られる方ですので、この映画ならではの空海を演じることを心がけました」と主演として空海を演じた心持を話す。
この日は空海(法号・遍照金剛)開祖の高野山真言宗の総本山金剛峯寺・東京別院にて映画の完成を報告するとともに大ヒットのご祈祷が行われ、主演の染谷さん、張榕容(チャン・ロンロン)、阿部 寛、松坂慶子、火野正平、チェン・カイコー監督、原作者の夢枕獏氏が顔を揃えていた。
歳若くして空海を演じた染谷のことを、阿倍仲麻呂の側室役の松坂は「弘法大師様を前にして、改めて“染谷さんは空海さんの若い時を演じられたのだなぁ”と実感しました」としみじみと語れば、空海の師父である大師を演じた火野が「(頭が)くりくり坊主で可愛かった」とおちゃめに語るなど連携はばっちり。
さらに、遣唐使の阿倍仲麻呂を演じた阿部が「(撮影時に同じシーンを)ご一緒することはありませんでしたけど、完成作を観て染谷さんはこの作品を気持ちよく引っ張っていたことを見受けましたし、空海を、この若さで演じられる姿を現場で見て頼もしく思いました。素晴らしかったです!」とべた褒めだった。ご一行はこの後、場所を移してジャパンプレミアに出席した。
映画『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』(KADOKAWA、東宝 配給)は2018年2月24日[土]より全国公開
染谷将太「空海」の幻術で阿部寛を宙に浮かせる!
映画『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』公式サイト http://ku-kai-movie.jp
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