戸田恵梨香×大原櫻子W主演の映画『あの日のオルガン』製作決定

女優の戸田恵梨香と女優であり歌手の大原櫻子がW主演する、映画『あの日のオルガン』の製作が決定し、３月の撮影開始に向けて戸田、大原、平松恵美子監督のコメントが届いた。

本作は、第二次世界大戦末期、東京都品川区戸越の保母たちが幼い園児たちと集団で疎開し、東京大空襲の戦火を逃れた「疎開保育園」の実話がベース。目の前を阻む幾多の困難をたくましく前向きに乗り越え、ユーモアの力を持って突き進んだ、知られざるヒロインたちの奮闘を描いた真実の物語です。

保母たちのリーダー、板倉楓役には演技派・戸田恵梨香。満を辞して戦時中を描いた作品に挑む。『SPEC』や『コード・ブルー –ドクターヘリ緊急救命-』シリーズといったエンタテインメント作品で幅広い役柄に挑戦し等身大な年齢の重ね方が同性からの人気を集めている

もう一人の主役、保母の野々宮光枝役には、『カノジョは嘘を愛しすぎてる』でスクリーンデビューを飾り、歌手としては紅白歌合戦に出場と、二つのフィールドで躍進する大原櫻子。天真爛漫で音楽が好きな保母を演じます。

メガホンを取るのは、映画『ひまわりと子犬の7日間』の監督であり、『小さいおうち』『母と暮せば』『家族はつらいよ』をはじめ、長年山田洋次監督との共同脚本、助監督を務めてきた平松恵美子。

戸田恵梨香さん（板倉楓役）

子供達を必死に守り抜いた保母さん達は、今では考えられないほどのプレッシャーと苦労だったに違いなく・・・この作品に参加する事を私自身大きな責任と感じています。向き合う事が大変恐ろしくも感じますが、強く生きた女性の姿を力強く懸命に演じたいと思います。

大原櫻子さん（野々宮光枝役）

今回、野々宮光枝役をやらせていただきます。実話をベースにした今回の題材。戦時中の話なので、その時代を勉強して撮影に臨みたいと思います。私は元々子供が大好きで、最初お話をいただいた時は、素直に嬉しかったです。保母さんは並大抵の苦労ではできないお仕事ですが、光枝のキャラクターは楽しんで演じられると思います。

平松恵美子監督・脚本

太平洋戦争中の学童疎開は有名だが、未就学児の集団疎開については殆ど知られていない。しかもそれを言い出し、何十人もの子どもたちと疎開を実行したのが二十歳そこそこの若い保母たちだったことは尚更だろう。幼い子どもたちの命を守るために起こしたこの行動は、彼女たちの戦争に対する精一杯の抵抗ではなかったか。隠れた英雄である保母を戸田恵梨香さん、大原櫻子さんたちと創り上げていくことは胸躍る体験となるに違いない。

映画『あの日のオルガン』あらすじ

第二次世界大戦末期の１９４４年、警報が鳴っては防空壕に避難する生活が続く。東京品川の戸越保育所では、保母たちが保育所の疎開を模索していた。まだ幼い園児たちを手放す不安、迫りくる空襲から子供たちだけでも助けたい、と意見の分かれる親たちを保母たちが必死に説得する中、埼玉に受け入れ先の寺がみつかる。荒れ寺での疎開生活をスタートした若い保母たちと幼い園児たちを待っていたのは、毎日わき出てくる問題との戦いの日々。それでも若き保母たちは子供たちと向き合い、毎日ひたむきに励ましあいながら奮闘していた。そんな彼女たちにも空襲の影がせまっていた。（2019年／日本映画）
監督・脚本　平松恵美子　｜キャスト　戸田恵梨香　大原櫻子

映画『あの日のオルガン』（マンシーズエンターテインメント配給）は2019年陽春より →2019年2月22日より全国公開

映画『あの日のオルガン』予告編

保育園の集団疎開について
小学３～６年の学童疎開のさなか、大日本母子愛育会に属する愛育隣保館（墨田区）と戸越保育所（品川区）の３～６歳児５３人、保育士ら職員１１人が１９４４年１１月２５日、埼玉県平野村（現蓮田市）の妙楽寺に疎開した。その後の東京大空襲などで家族を失った園児も多い。保育士は引き取ってもらう人を捜すのに苦労したといい、終戦後の４５年１２月まで疎開保育が続いた。
出典：東京新聞・朝刊　2015年3月
www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20150311/CK2015031102000119.html