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スピルバーグ監督、聖地で宣言「今、撮るべき作品」

スティーヴン・スピルバーグ監督が映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』のワールド・プレミア開催で、米首都ワシントンD.Cにあるジャーナリズムの聖地「ニュージアム(Newseum)」を訪れ、先に予定していた作品よりも前倒して撮影を敢行した同作について「今、撮るべき作品」と宣言している。

左からトム・ハンクス、メリル・ストリープ、監督
©Twentieth Century Fox Film Corporation and Storyteller Distribution Co., LLC.

2大オスカー俳優メリル・ストリープ✕トム・ハンクスがついに初競演を果たすとして話題の映画であり、ホワイトハウスとアメリカ合衆国議会議事堂を結ぶペンシルベニア通りに面した一角に位置し、映画の舞台であるワシントン・ポスト本社もすぐ側にあるという、まさに本作が描く「報道の自由」を象徴する会場としてふさわしい場所。

会場に現れたスピルバーグ監督は、トランプ大統領就任45日後に製作を発表した本作について「キャサリン・グラハムとベン・ブラットリーの物語は、どれだけ時が経っても永遠に語り継がれるべきだと思っていたんだよ。ジャーナリズムが批難されていることや、メディアが軽視されていること、ニュースが虚偽報道だと言われ、人々を混乱させている状況は大きな問題で、アメリカ社会だけではなく、世界中の観客に伝わるテーマだと思っている。僕はアメリカ合衆国憲法修正第1条*の権利を掲げる人々を守るべきだと思うし、その権利のために戦うのは新聞業界の人間たちだと思っているんだ」とファンを前に熱弁を奮う。*アメリカ合衆国憲法修正第1条…宗教上の行為の制限、言論または報道の自由の制限などを禁止する法律

編集主幹ベン・ブラッドリーを演じ、ベン本人とも面識があったというトム・ハンクスは、「彼はすごく興味深い男だったよ。軽いテーマでも身のある会話をする男で、彼が書く記事はいつも面白かった」とコメントする一方、劇中の男性新聞編集者たちがデスクに足を乗せてしまう癖について問われると、「理由を教えてあげよう、それは足が痛いから(笑)!」と明かして、会場を笑わせた。

プラダのスーツを身に纏って登場したメリル・ストリープは「仕事をする上で自分は力不足だと思っている女性は多いと思う。私もその気持ちがよくわかるし、私が演じたキャサリンもそういうタイプだった。でも彼女はとても才能に溢れた女性で、この事件で素晴らしい決断をしたの。観客の皆さんにはぜひそれを感じてほしいわ」と自身が演じたワシントン・ポスト紙の発行人キャサリン・グラハムの勇敢な行動を讃えた。

映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(東宝東和 配給)は2018年3月30日より全国公開

映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』

ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国民の間に疑問や反戦の気運が高まっていた1971年、アメリカ国防総省がベトナム戦争に関する経過や分析を記録し、トップシークレットになっていた文書、通称“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在をNYタイムズがスクープするも、その後の記事は政府の圧力で差し止められる。そこで、アメリカ初の女性新聞発行人として足固めをしようとしていたワシントン・ポストのキャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)は、同紙の編集主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)らとともに、ライバル紙であるNYタイムズ紙と時に争いながらも連携、政府の圧力に屈することなく真実を世に出そうと奔走する。

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(原題 The Post ) – 映画予告編・作品情報

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