ウディ・アレン監督の最新作『女と男の観覧車』(原題 Wonder Wheel )は、1950代のコニーアイランドを舞台に描く男女の恋物語。海岸監視員のミッキー役を演じるジャスティン・ティンバーレイク[Justin Timberlake]が役について自身の見解を話す。
映画『女と男の観覧車』愛と裏切りのコニーアイランド
本作のメイン舞台はニューヨークのブルックリンの南端に位置する半島コニーアイランド。ビーチと遊園地で知られ、夏には多くの観光客が集まるリゾート地。監督のウディ・アレン自身が、子供時代に幾度も訪れたという思い出深い場所だという。
50年代はギャングの抗争が起こるなど、治安が悪くなって観光客が減りコニーアイランドもさびれ始めていたころ。だからこそ、ドラマティックな物語が描ける。
絶望的なほどロマンチストな彼は、ジニーの”欠陥”を美しく感じる。ミッキーはジニー自身よりも彼女の持つ悲劇的な側面を愛し、精神的に危機的な状況にある彼女に魅力を感じるのさ。
ミッキーは偉大な脚本家になるという野望を実現すべく周囲の人々を観察し、その人間性を分析するのが大好きだ。彼らがいつか自分が書く作品の登場人物になると、心のどこかで信じ切っている。
また、彼は映画の中でナレーターを務めているけれど、自分と関わったすべての人々をしっかりと把握しているから、その役は適任だ。古いことわざにあるように、すべてのストーリーには3つの側面がある。当事者と相手の見解、そしてその間にある真実。ここではそれが、ミッキーの見解だ。
映画『女と男の観覧車』あらすじ
1950年代、主人公のジニー(ケイト・ウィンスレット)は、元女優で、今はコニーアイランドの遊園地にあるレストランで、ウェイトレスとして働いている。再婚同士で結ばれた、回転木馬の操縦係を務める夫のハンプティ(ジム・ベルーシ)、そして自身の連れ子と観覧車の見える部屋で暮らしている。実は彼女は夫に隠れて、海岸で監視員のアルバイトをしているミッキー(ジャスティン・ティンバーレイク)と付き合っていた。平凡な毎日に失望していたジニーは、脚本家を目指すミッキーとの未来に夢を見ていた。だが、ギャングと駆け落ちして音信不通になっていたハンプティの娘キャロライナ(ジュノー・テンプル)が現れた!(2017年/アメリカ/英語/カラー/アメリカンビスタ/101分)
監督・脚本 ウディ・アレン|出演 ケイト・ウィンスレット、ジャスティン・ティンバーレイク、ジュノー・テンプル、ジム・ベルーシ
映画『女と男の観覧車』(ロングライド配給)は2018年6月23日[土]より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国公開
映画『女と男の観覧車』予告編
© 2017 GRAVIER PRODUCTIONS, INC.
映画『女と男の観覧車』公式サイト
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