リドリー・スコット監督の映画『ゲティ家の身代金』(原題 All the Money in the World )で主役を演じたミシェル・ウィリアムズがインタビューに応じ、「(本作出演は)夢がかなったようだったわ。彼は本当にマエストエロなの。彼が仕事をしているのを見られるのは、本当に素晴らしい。彼はとても巨大なオーケストラを指揮しているみたいなのよ」等と話す。
本作は、フォーチュン誌によって、世界で初めての億万長者に認定された石油王ジャン・ポール・ゲティ。1973年イタリアのローマで彼の孫が誘拐され、イタリア人左翼ゲリラの犯人から要求された1,700万ドル(約50億円※)という破格の身代金もさることながら、50億ドル(1.4兆円)の資産を持つゲティがその身代金の支払いを拒否した世界一有名な誘拐事件が題材。
事件の裏側で、誘拐犯と身代金を拒むゲティの間で戦い続けた人質の母親アビゲイル・ハリス。ゲティの息子ゲティJr.の元妻で、離婚により一族からは離れていた。
——驚異的なスピードでの再撮が決定されました。
ミシェル・ウィリアムズ そうだったわね。本当に。
——そして当初の予定通り年内公開ということで、この素晴らしい偉業を可能にしたものは一体なんだと思われますか?
ミシェル・ウィリアムズ そうね。なにがそれを可能にしたか話すわ。まず最初に、誰かが「そうだね。それをやるのは正しいことだ。だから、そのお金を払うよ」と申し出ないといけなかったの。その後は、みんながホリデーをあきらめないといけなかった。サンクスギビングのお休みだったのよ。だから、そのお休みをあきらめて、他の仕事のスケジュールを入れないようにして、私たちが再び集まらないといけなかったのよ。
——非常に困難な状況に気丈に立ち向かわざることを余儀なくされたゲイルという女性を演じるにあたって考えたこと、また、シンパシーを感じた部分があれば教えてください。
ミシェル・ウィリアムズ 間違いなくあったわ。自分が母親であり、子供が何か困難なことを経験しているとき、母親は強くあり続けないといけないの。そういうことに私はとても共感したわ。
——リドリー・スコットと仕事をしていかがでしたか?
ミシェル・ウィリアムズ 夢がかなったようだったわ。彼は本当にマエストロなの。彼が仕事をしているのを見られるのは、本当に素晴らしい。彼はとても巨大なオーケストラを指揮しているみたいなのよ。
——彼と現場で仕事をしている時の印象的なエピソードがあれば教えてください。
ミシェル・ウィリアムズ 多分、彼がかんしゃくを起こしたところをただの1度さえ見たことがないけど、1度だけイライラしていたことがあるわ。なぜなら、(華氏)110度(摂氏43度)でものすごく暑かったからよ。でもそれ以外は、一緒に仕事をしていてリドリー・スコットよりエキサイティングな人はいないわ。そして、彼は80歳なのよ。
——あなたは、衣装があなたのキャラクター作りにとても役立ったと話していたと思います。それについて少し話してくださいますか?
ミシェル・ウィリアムズ いつもそうよ。いつも私にとってとても大事なの。洋服、それがどのようにフィットするか、どのように感じるか、着心地がいいかどうか、それを着て走れるか、歩けるか、座れるか。私たちにはジャンシー・イェーツという素晴らしいコスチューム・デザイナーがいたの。彼女は本当に才能ある女性で、大切な友人よ。彼女と私はお互いに協力しあって仕事をしたのよ。
——クリストファー・プラマーと仕事をしていかがでしたか?
ミシェル・ウィリアムズ 彼は本当に素晴らしい人よ。光とスピリットに満ち溢れているの。そして彼の目には、本当に美しい輝きがあるのよ。
——日本の観客にとって最大のみどころはどういうところだと思いますか?どういうことを期待できるでしょうか?
ミシェル・ウィリアムズ すごく気骨のある女性だと思うの。彼女は強くて、疲れ知らずで、彼女の息子を安全に連れ戻すためにはどんなことでもするのよ。
——日本にはあなたのファンがたくさんいます。日本の観客に向けて何かメッセージをいただけますか?
ミシェル・ウィリアムズ 日本の観客が楽しんでくれればいいなと思うわ。私は日本が大好きなの。日本にはまだ3度しか行っていないけれど、最もマジカルなところだと思うし、私は本当にとても素晴らしい時を過ごしたの。本当に素晴らしい人々に会ったわ。また日本に行くのが待ちきれないわ。
——次に行ったら、是非行きたいところはありますか?
ミシェル・ウィリアムズ 前回、私は京都に行ったの。本当に美しいわ。
映画『ゲティ家の身代金』(KADOKAWA 配給)は2018年5月25日[金]より全国公開
映画『ゲティ家の身代金』公式サイトhttp://getty-ransom.jp
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