細田守監督の3年ぶりの最新作『未来のミライ』のジャパンプレミア完成披露試写会が6月25日に都内で開催され、監督をはじめ、声を担当した上白石萌歌、黒木 華、星野 源、麻生久美子が揃って登壇した。細田監督は、主人公の4歳児“くんちゃん”を担当した上白石について「オーディションでくんちゃんの役だ!と気づき、自分でも驚いた。素晴らしい出会いだった」と振り返った。
これまでに映画『時をかける少女』『サマーウォーズ』や『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』と次々と大ヒット作を誕生させている細田監督。本作はオリジナルストーリーで、甘えん坊の男の子くんちゃんと未来からやってきた妹のミライちゃんが織り成すちょっと変わった兄妹による、過去から未来へとつながる命の物語。
映画『未来のミライ』ジャパンプレミア完成披露試写会フォトギャラリー
細田組は3度目となる麻生は、「(映画の)後半に行くにつれて、涙が止まらなくて本当に心揺さぶられまくりました。ごく普通の家族の日常をベースに作られている物語なのに、細田さんの手にかかると普通のことが普通じゃなくなっていく。どんどん引き込まれていくのは、細田マジックです。私は作品に関わっているのに、全然知らないお話を見ているかのように楽しんでいる自分がいました」とふんわりヴォイスで力説。
カンヌ国際映画祭の監督週間にてワールドプレミア上映された。細田監督は「映画というのは日本だけではなくて、「国を超えて伝わるんだな」と思って、帰ってきました」と言いつつ、「映画祭と言うのは映画のプロが多いので、それはそれで緊張するんですけれども。正直に言うと…今日の方がすごく緊張感があります。なぜならば、日本の皆さんに向けて作ったものですので本当に今日見ていただけてうれしいです」と心情を吐露する。
そして、声を担当した4名のキャストの魅力に言及するのだった。麻生について、くんちゃんとミライちゃんのおかあさん像を作るときに、着想モデルとして「麻生の姿を一部取り入れています」と言い、「(麻生の)今日のドレス姿を見て、映画の中でもこういうドレス姿でおかあさんは出てくるんですけども、映画の本編では女神のように書いたんです。今日の(麻生さんは)リアル女神ですね」笑顔でと述べた。
そして4歳児の声は、少し年齢が上の男の子か、声優界の伝統である30代の方が担当するイメージでいたという。けれども上白石とは、「オーディションで「くんちゃんの役は上白石さんだ!」と気がついたときに自分でも驚きました。違和感なく見ていただけると思うので、映画を観てぜひ確かめてください。それぐらい素晴らしい出会いだったと思っています」とべた褒めだ。
そんな上白石は、「細田監督と一緒に取材を受けていると泣きそうになるぐらいすごく褒めてくださいます。監督からの温かい言葉をいただくことで、すごく背中を押してもらえています」と励みにかえてして、「私も、監督のことが大好きで、監督の作品が私の人生観を毎回毎回変えてくれるので、今回こういう形でご一緒できてすごく光栄です」とお礼を述べるのだった。
「上映時間は1時間38分51秒00コマと、100分を切っておりますので、世界を楽しんで下さい」と監督。本作は世界90の国と地域での公開が決まっている。なお、米国アカデミー賞を主催する「映画芸術科学アカデミー」が新会員候補928名に招待状を送付した、その候補者には細田監督も含まれている。
映画『未来のミライ』(東宝 配給)は2018年7月20日[金]より全国公開
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