香港の俳優ショーン・ユー主演する、「新香港ニューウェーブ」の旗手ウォン・ジョン監督の長編第一作『誰がための日々』(原題 一念無明)の日本公開が決まった。
本作は、介護うつの果てに母を亡くした青年の苦悩と希望を描いて大ヒットした香港映画。2017年香港金像奨で8部門ノミネート (主演男優賞 、助演男優賞、助演女優賞エレイン・ジンとシャーメイン・フォン、監督賞、新人監督賞、脚本賞、音楽賞)され、助演男優賞、助演女優賞、新人監督賞に輝いた。大阪アジアン映画祭2017ではグランプリを受賞した。
撮影当時20代後半の新人監督ウォン ・ジョン(黄進)が撮った本作は、香港政府機関である商務及経済発展局が新人発掘を目的に試験的に企画し、基金設立した「首部劇情電影計劃」の第1回受賞企画だ。
脚本家のフローレンス・チャンは、実際に香港で起きた事件にインスパイアされオリジナル脚本を書いたという。事件や病気に対する周囲の偏見と誤解、差別と向き合ううちに、理解し合えなかった父子を、次第に結びつけていく。
製作費は200万香港ドル(日本円で約3,000万円)、16日間で撮影した。主演のショーン・ユーとエリック・ツァンは、脚本を読んで出演を快諾し、報酬に関係なく出演を決めたそうだ。
映画『誰がための日々』(スノーフレイク 配給)は2019年2月2日[土]より新宿K’s cinemaほか順次公開予定
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映画『誰がための日々』あらすじ
トン(ショーン・ユー)は婚約者のジェニー(シャーメイン・フォン)と家を買い、結婚し家族を作ろうと考えていた。しすぎるとジェニーに言われても、施設には入れたくないと、母(エレイン・ジン)の介護を1人でやっていたトン。父は長く家に寄り付かず毎月お金だけを送ってくる。弟はアメリカに行ったきり帰ってこない。母は思うようにならない自身の苛立ちをトンにぶつける。ぎりぎりの状態でトンはうつ病を発症、ある事件を引き起こす。1年後、躁うつ病の治療を終えて退院するトンの前に、ずっと会わなかった父ホイ(エリック・ツァン)が迎えに来ていた。二段ベットを置いた狭い部屋で、父子は暮らし始める。(2016年/香港映画/広東語/102 分)
監督 ウォン・ジョン 脚本 フローレンス・チャン プロデューサー デレク・チウ、ヘイワード・マック |出演 ショーン・ユー、エリック・ツァン、エレイン・ジン、シャーメイン・フォン