2019年1月公開の映画からシネママ二エラは10作品を厳選してご紹介。公開日+50音順
1月11日公開
『クリード 炎の宿敵』(ワーナー・ブラザース映画 配給)
シルヴェスター・スタローンが映画界で認められるきっかけとなった『ロッキー』シリーズ、そこからつながる『クリード チャンプを継ぐ男』の続編(『クリード』シリーズとして成長していくのか?!)。個人的には、スティーブン・ケイプル・Jr監督は未知だったが、スタローンさえ関わっていれば安心と捉えて鑑賞。
スタローンが脚本を書いているだけあり、ボクシングシーンの迫力はもちろん、心の琴線に触れるドラマもしっかり。胸アツ必至。強いて言えば、本作の出来事の背景をより深く知るために過去作を観てもらいたいこと。
©2018 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
『蜘蛛の巣を払う女』(ソニー・ピクチャーズ 配給 )
スウェーデンの作家スティーグ・ラーソン著の推理小説「ミレニアム」シリーズ3部作「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 Män som hatar kvinnor 」「ミレニアム2 火と戯れる女 Flickan som lekte med elden 」「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 Luftslottet som sprängdes 」。その世界観を受け継いで、ダヴィド・ラーゲルクランツにより執筆された「ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女」を映画『ドント・ブリーズ』のフェデ・アルバレスが映画化。ヒロインのリスベット・サランデル(原作設定の身長は154cm、体重42kg)の幼少期から抱えてきた問題に迫る内容。
正直な感覚として「ミレニアム」シリーズとしてはしっくりこないものの、サスペンス映画としてはゾクゾクできるし見応えあり。女優クレア・フォイの振り幅(『ファースト・マン』)にもぜひ注目して。
1月18日公開
『マスカレード・ホテル』(東宝 配給)
東野圭吾の長編ミステリ小説をベースに、ドラマ・映画『HERO』シリーズで知られる鈴木雅之監督と豪華キャスト陣で映画化。これだけで、注目を浴びる組み合わせ。大筋は、犯人逮捕劇。しかしながら連続殺人事件を解決する為にホテルに潜入するエリート刑事・新田浩介と優秀なホテルマン・山岸尚美のかけあい、そしてふたりの異業種交流によって、互いが気づき、成長もしていくドラマもある。
ホテルマンの表の顔は、(本編で何度も登場する指摘は”お客様”だけど)自身が客として見る・知ることができることだけど、裏にある配慮や思いに改めて気づかされる。原作があるものに対して失礼な発言になるやもしれないけれど、映画版ではキッザニア(KidZania)や13歳のハローワークのように若者への職業選択の入り口として今後、新田浩介=木村拓哉の「職業」シリーズとして、さまざまな職業に潜入する捜査が展開していくのもいいのではないかと。
『ミスター・ガラス』(ウォルト・ディズニー・ジャパン配給)
M.ナイト・シャマラン監督が映画『アンブレイカブル』のその後を描く! もうこれだけで観たくなる。実は『スプリット』の続編にもなっていてクロスオーバーの世界観で展開。3人の特殊な能力を持つ男が、フィラデルフィアのある施設に収容された。その3人とは不死身の肉体と悪を感知する力を持つデヴィッド(ブルース・ウィリス)、24もの人格を持つ多重人格者ケヴィン(ジェームズ・マカヴォイ)、そして、非凡なIQと生涯で94回も骨折した壊れやすい肉体を持つ〝ミスター・ガラス″(サミュエル・L.ジャクソン)。って、そういう人々を一緒の場所に集めるなんて危ないだろ!と突っ込みたくなりますよね。それは目的があってのことだけども・・・。そういう展開になるよねー、からのひねり付き。これ以上は書けません。ぜひぜひご自身の目で観て!
1月19日公開
『デイアンドナイト』(日活 配給)
企画の成り立ちがユニークな「善と悪」をテーマにした作品。若き才能が集まり、大きな熱意を持って作ったことがわかる作品で、ロケで撮影したその映像にも引き込まれていく。詳細は下部リンクの関連記事にて
1月25日公開
『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」』(東宝映像事業部 配給)
5人の主要キャラクター、霜月×宜野座、須郷×征陸、狡噛にフォーカスした劇場三部作。『PSYCHO-PASS サイコパス』シリーズはまだ終わっていなかったし、これはある種、エヴァンゲリオンのように(永遠に続けられるのでは?と)感じられなくもない。
『サイバー・ミッション』(プレシディオ配給)
ホワイトハッカーVSブラックハッカーを描くクライムエンタメ。フィクションだけど、前述の『蜘蛛の巣を払う女』でも重要なアイテムとなるIT技術は、現実に可能なのでは?と。英語と中国語でお芝居している山下智久にとって初の海外進出作であり、サイバーテロリストのボス役に扮するという初の悪役。
『サスペリア』(ギャガ配給)
鑑賞後に絶句。というのは「直後は的確に表現する言葉が見つからなかった」というだけであり、決して悪い意味ではない。初見は追いつき読み解くのに必死、全体を知ると腑に落ちていく。おかげで本作をもって、三大トラウマ映画『サスペリア』『エクソシスト』『オーメン』を克服できました。
©Courtesy of Amazon Studios
『二階堂家物語』( HIGH BROW CINEMA 配給)
イランの監督と脚本家夫妻が、日本の後継者問題を描くドラマ作品。主人公が出社時に、入り口の石積み(社屋につかった石という設定らしい)に水をかける、来客へのお茶は湯気が立ち上るほど熱々など、細かな描写がドラマをより濃くしていく。説明過多な作品とは一線を画す。
©2018“二階堂家物語” LDH JAPAN, Emperor Film Production Company Limited, Nara International Festival
1月26日公開
『天才作家の妻 -40年目の真実』(松竹 配給)
邦題だけで明かされる真実は察するわけだけど、なぜそうなったのかという過程に興味を抱いた。「くるみ」エピソードには苦笑いしたけど、落ち着くべきところに向かうまでの葛藤をベテランがじっくり見せている。結局、この夫婦を理解できるのは、当人同士のみと思うのだが。
©META FILM LONDON LIMITED 2017
クリード 炎の宿敵(原題 CREEDⅡ ) – 映画予告編
『蜘蛛の巣を払う女』(原題 The Girl in the Spider’s Web )初映像!
山田孝之P×阿部進之介の企画・原案映画『デイアンドナイト』
映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」』
サイバー・ミッション(原題 REBORN ) – 映画予告編
ホラー映画『サスペリア』決してひとりでは見ないでください
二階堂家物語(アイダ・パナハンデ監督) – 映画予告編
天才作家の妻 40年目の真実(原題 The Wife ) – 映画特報