周防正行監督が全国47都道府県を訪れ、最新作となる映画『カツベン!』の魅力や、込められたメッセージをしゃべりまくる「周防正行の日本全国しゃべくり道中」キャンペーンが6月12日より北海道からスタート。周防監督は「圧倒的な衝撃を与えていきたい」と話す。
翌13日の出発式では、特製の法被を着た周防監督が、「少年よ、大志を抱け!」で有名な、農業開拓を支えたウィリアム・スミス・クラーク博士像(クラーク博士像)の前で、「映画というものは1895年にルミエール兄弟が上映してから、あっという間に世界で一気に広がった文化。『カツベン!』も北海道からあっという間に日本全国に伝わるように圧倒的な衝撃を与えていきたいと思っています!」と大きな志を述べた。
今からおよそ100年前、日本では映画が「活動写真」と言われていた。当時最先端だった映画はサイレントでモノクロ。日本人が映画の虜になったのは、楽士の奏でる音楽と共に、独自の“しゃべり”で観客を映画に引き込む「活動弁士」、通称“活弁(カツベン)”がいた。
七色の声を持つ天才的な活動弁士の主人公には、本年度アカデミー賞新人俳優賞を受賞した成田凌を抜擢。「声」にまつわる壮絶なオーディションを勝ち抜き、映画初主演に挑戦する。ヒロインには若手最注目の黒島結菜。さらに永瀬正敏、高良健吾、井上真央、音尾琢真、竹之内豊など周防組初参加の面々に加え、竹中直人、渡辺えり、小日向文世ら周防作品おなじみの実力派キャストたちが集結。
『カツベン!』を撮った理由は?
周防正行監督
映画は、活動写真から始まり、サイレント映画に声を当ててさらに面白くする活動弁士がいて、当時最先端エンタテインメントとして盛り上がっていた。この『カツベン!』という映画は、映画というものが出来た初期のお話なので、今を生きる多くの人が知らない、日本映画の始まりを伝えていきたいと思ったことが理由です。
周防正行監督
オーディションの時、活動弁士というものを誰一人として若い役者はわからなかった。実際に大正時代に活動弁士を見ていた人はほとんどいない。この映画は、そういった上映スタイルがあったことを考えたことがない人に見てもらいたいと思っています。また、まさに動きだけでアクションを見せる、弁士のお話だけでなく映画の原点のような、活動写真のようなアクションを見せることを意識して作りました。
周防正行監督
今回本編はデジタル撮影をしましたが、劇中で作ったサイレント映画はオリジナルで、また映画に対する尊敬の念を持ってあえてモノクロフィルムで撮ったものもあります。初めてサイレント映画をフィルムで撮るといったことができたので、改めて活動写真を学ぶきっかけになったなと思います。自分自身のなかで映画の作り方を振り返るという意味ですごく大きな意味を持ちました。
映画『カツベン!』(東映 配給)は2019年12月13日[金]より全国公開
「周防正行の日本全国しゃべくり道中」キャンペーンスケジュール
6月12日~13日 北海道
6月25日~27日 山陽四国地方(山口・広島・愛媛・高知・香川・岡山)
7月1~2日 沖縄
7月10日~12日 九州地方(大分・宮崎・鹿児島)
7月17日~18日 長野・山梨
7月23日~25日 関西山陰(島根・兵庫・和歌山・奈良・京都)
7月29日 新潟
7月31日~8月2日 東海北陸(富山・石川・福井・岐阜・三重・愛知)
8月6日~9日 東北地方(青森・岩手・秋田)
9月9日~9月13日 九州地方(福岡・長崎・佐賀・熊本)
9月18日~9月20日 東北地方(宮城・山形・福島)
9月24日~26日 関東地方(県・未定)
10月20日 静岡
※キャンペーンの状況で日程変更の可能性がございます
※以降再訪する都市あり
映画『カツベン!』公式サイト www.katsuben.jp
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