GENERATIONS『昨日より赤く明日より青く』舞台挨拶でサプライズ！

映画『昨日より赤く明日より青く』公開記念舞台挨拶が１１月２７日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、GENERATIONS（白濱亜嵐、片寄涼太、数原龍友、小森隼、佐野玲於、関口メンディー、中務裕太）、そしてSABU監督、山下敦弘監督、森義隆監督、真利子哲也監督、久保茂昭監督が登壇。役との共通点、監督の印象、撮影エピソード、歌詞から生まれた物語、公開を迎えた今の気持ち等が語られた。

後列左から久保監督、山下監督、森監督、真利子監督、SABU監督前列左から小森隼、白濱亜嵐、数原龍友、中務裕太、片寄涼太、佐野玲於、関口メンディー — 後列左から久保監督、山下監督、森監督、真利子監督、SABU監督
前列左から小森隼、白濱亜嵐、数原龍友、中務裕太、片寄涼太、佐野玲於、関口メンディー

本作は、詩と音楽、映像を一つに融合したプロジェクト「シネマファイターズ」の第４弾で、短編６作品にGENERATIONS from EXILE TRIBEのメンバー７人が参加している。舞台挨拶での内容は各物語ごとにわけて以下にご紹介する。

●「BLUE BIRD」監督：SABU　　主演：佐野玲於

佐野は、「一人っ子ですけど自分の周りにはいろいろなタイプのお兄さんがいて、不器用ながらにかわいがってくれました」と経験をいかして本作の役作りにいかしたことを語った。SABU監督とは「（所属事務所の会長である）HIROさんとの食事の場」で会ったことがあり、また弟役の醍醐虎汰朗は現場で「ぐいぐいきてくれたので良かった」と振り返った。

そして、SABU監督は「佐野くんはすごく真面目で良かったです」。そして裏話として、特注の「BLUE BIRD」缶バッチを３つだけ作ったので、（予備がないから）取り扱いに注意するように告げたものの、缶バッジをはじくシーンの撮影では、１発目でポチャっと海の中に落としていました（笑）」とトホホなエピソードを明かした。佐野は「監督の言葉が“ふり”のように感じて、やっちゃいました（笑）」と苦笑いしていた。

●「言えない二人」監督：山下敦弘　　主演：白濱亜嵐

白濱はこれまで演技経験があまりない小森と中務のお芝居について「すごくワクワクしたし、こういう表情ができるんだと感じました」と感心をしめし、「メンディーくんもすごく良かった。彼は憑依型なんで、僕は何度か共演したことあるんですけど、今は共演NGです！役者として食われてしまうので」と冗談を交えつつ褒めていた。さらに、佐野によれば「同じ現場になると“メンディーさんの気持ち待ち”」の時間があるという。

そして、山下監督は「シナリオを書く前に話をする時間を作っていただきました。僕はひねくれたタイプなので、白濱くんの裏の顔を引き出そうと、いろいろと話をしたのですが、まったく（ひねくれたところが）出てこなくて。だったら、このままのイメージでと決めて、シナリオを描き始めました」。

さらに「銀座（東京都中央区の地名）で撮影しました」。衣装を選ぶときに“銀座らしくない服装”にして、ご近所のコンビニなどに行く感覚の服装にしたのだとも述べていた。

●「水のない海」監督：久保茂昭　　主演：小森隼

「自転車配達員の役にしたのは、コロナで撮影を延期して元々予定していたものが撮れなくなりました。もともと候補にあった二つに絞りまして、コメディと今作のうち、お互いに選んだのがこの物語でした」（久保監督）

小森は「自転車に乗り一人で街を走る役で、会話はOSとしていたのでそういうのは今後の未来にありえる話だと思いました。大変だったのは、自転車の前輪にカメラをつけた状態で“じゃあ、走ってきて”と言われて（笑）。いろいろな人に撮影中の姿を目撃されたことです」と得意の話術ですらすらと話す。そして「日常に溶け込んでいる役をやらせてもらえたことは個人的に嬉しかったです」と振り返った。「久保監督とは出会って１０年以上が経ち、僕のことをよく知っている久保監督なので、意思の疎通はバッチリ。こういうビジョンだろうなというのは、話さなくても分かる関係なので、とてもやりやすかったです」と締めくくった。

●「怪談満月蛤坂」監督：森義隆　　主演：中務裕太

森監督は「真面目に捉えられると困りますが、歌詞にある満月からの連想でした。男性のお腹が膨らむのは、女性が恨みをはらす方法でした中務くんの好青年で真面目というイメージがおもしろく見える方法として、妊婦姿を思いつきました。困る様子が見たかったんです」と着想について述べた。

そしてお腹が大きくなる特殊メイクで妊婦役に挑戦した中務は、「（お腹を大きくする装具は）腹巻きを付ける感覚で装着はらくでした。でも大きくなるにつれて重さはつらかったです。後半の出産シーンは、“アドリブで”といわれて、アドリブがわかりませんでした。なのでドライというテストで相手の女性の名を連呼したら、森監督に「そんなに呼ばないで」と言われてしまいました（苦笑）。（出産の立ち会いという）よくわからないことを、わからないままに表現することにしました」と述べた。

●「COYOTE」監督：真利子哲也　　主演：片寄涼太

「コロナ禍で、まさに世の中がどうなるか分からないタイミングでの撮影だったので、結果、アメリカと東京という設定になりました」（真利子監督）

片寄によると大変だったのは「最後の激昂するシーン」で、「真利子監督にしぼられた記憶があります」。その一方で「英語の台詞は事前に覚えたので撮影中に困ることはありませんでした。関西弁と英語の親和性は言いたいことを先に言うことだとの発見があり、面白いという印象になりました」とのこと。

●「真夜中のひとりたち」監督：新城毅彦　主演：関口メンディー　主題歌：「笑うしかないトラジディー」　数原龍友

関口メンディー、公開記念舞台挨拶 — 関口メンディー（映画館で自分がよく座る席の場所を示す、関口メンディー）

関口は「学生役のキラキラ映画に出たい！」と言い続けてきたそうで、新城監督の作品に出られると聞いて「ついに青春キタ！」と思ったという。演じたのは「悲しい過去を背負ったキャラクター」で、「僕自身演じる中で勉強になったことがたくさんありました」と振り返った。

主題歌を担当した数原は「映画の完成前に歌入れをしました。歌詞に二度“指輪”というキーワードが出てきますのでいろいろ想像しました。映画の冒頭で指輪を投げるシーンを見て、こういうことか！と答え合わせができました」と語る。

MCから「オススメンディー（おすすめシーン）は？」と問われると、「いっぱいあります！キュンとくるのは（男女が）抱きしめあうシーン」。続けて「メンさんはちから加減を知らないので女優さんの身体は大丈夫でしたか？」と素朴な疑問に。すると関口は「やさしく抱きしメンディーしたので大丈夫です！」と即答。数原は「それを聞いて安心しました」と軽妙なやりとりで会場をわかせた。

9周年祝いの花束を受け取るリーダーの白濱（＋「写真に写りたい！」と近寄るお茶目な数原）

そしてこの日、映画の公開と同時にもう一つのお祝いごとが！実は１１月２１日がGENERATIONSのデビュー日であり、彼らは１０年目を迎えた。そこでサプライズにより、グループの９周年を祝う花束贈呈がSABU監督からなされ、代表してリーダーの白濱が受け取った。

ここで片寄の「（白濱）亜嵐くん、これサプライズなので泣くところじゃないですか？」を合図に、白濱が号泣（する真似）をし、さらに「コトバナイ……」（＝ラモス瑠偉のモノマネとのこと）とコメント。バラエティ力を発揮した。

最後は、代表して白濱がご挨拶。「９年前にデビューしてあっという間というのが本音です。でも僕らはまだまだ成長できると思いますし、可能性を広げていけるグループだと思っています。これも一つの挑戦ですし、これからも７人が一丸となって挑戦し続けるのでこれからもあたたかく見守っていただけると嬉しいです」と述べ、舞台挨拶は幕を閉じた。